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最終更新日:2025年7月4日

表側矯正とは?メリット・デメリットや特徴を徹底解説

表側矯正 アイキャッチ

「表側矯正したいけど、装置が目立つのはちょっと……」

と矯正方法をどれにしようか悩んでいませんか?

実は最近、表側矯正でも目立ちにくい装置が多数登場しており、見た目の不安を解消しながら治療に取り組む方が増えています。

本記事では、表側矯正のメリット・デメリットはもちろん、裏側矯正やマウスピースとの違い、目立たない矯正装置の種類、選び方のコツまで徹底解説

「表側と裏側、どっちが自分に合ってる?」
「なるべく目立たず、でも効果の高い矯正がしたい!」

そんな方は、ぜひ最後までご覧ください。

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歯科医師

西尾万樹

東京表参道矯正歯科 院長。北海道医療大学歯学部卒業。2018年歯科医師免許取得。旭川医科大学病院口腔外科にて研修後、矯正歯科勤務。2020年コスメコンシェルジュ取得。

表側矯正とは?

表側矯正

表側矯正は、歯の表側に「ブラケット」という小さな装置を取りつけ、そこにワイヤーを通して歯を動かす矯正方法です。「ワイヤー矯正」や「ブラケット矯正」とも呼ばれ、最もオーソドックスで歴史のある治療法として知られています。

歯の裏側に装置をつける「裏側矯正(リンガル矯正)」と比べると、表側矯正は装置が見えやすいのが特徴です。一方で、費用を抑えやすく、治療期間が短くなる傾向にあります。

最近では、白や透明のブラケット・ワイヤーなど「目立たない表側矯正」も登場し、見た目への不安も減ってきています。

表側矯正は、費用や適応範囲の広さといった面でも、今あらためて注目されている矯正方法です。

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表側矯正のメリット

メリットのイメージ図

表側矯正は「目立つ」というイメージが先行しがちですが、実は歯科矯正の中でも実績が豊富で、対応力に優れた方法です。

具体的には、以下のようなメリットがあります。

  • 複雑な歯並びや抜歯が必要な症例にも対応できる

  • 歯の細かい動きや噛み合わせまで精密に調整できる

  • 装置の取り外しや装着時間の管理の手間が少ない

  • 費用を抑えやすい

①複雑な歯並びや抜歯が必要な症例にも対応できる

表側矯正は、対応できる症例の幅広さが魅力です。

叢生(歯のガタつき)や出っ歯、受け口、開咬などの中〜重度の不正咬合にも対応可能。ほかの矯正法では難しいとされるケースも治療できることがあります。

また、抜歯が必要な症例や骨格的な問題を含む矯正治療でも実績が多く、専門性の高い治療が行えます。

②歯の動きを細かく調整できる

表側矯正では、歯の動きを細かくでコントロールできます。

ワイヤーとブラケットを使って、三次元的に歯を細かく動かせるため、歯の角度や傾き、ねじれの修正まで精密に調整可能。仕上がりの質が高めやすいのが特長です。

治療中も歯科医師の判断で柔軟に調整が加えられるため、計画にズレが生じた場合でも微調整がしやすく、完成度の高い仕上がりが期待できます。

③装置の取り外しや装着時間の管理の手間が少ない

表側矯正は装置が歯に固定されているため、取り外しや装着時間の管理が不要です。

マウスピース矯正のように「1日20時間以上の装着」や「食事ごとの着脱」が求められることもなく、自己管理の負担が少ないのが大きな利点です。

さらに、装置が歯の表側についているため、鏡で汚れの位置を確認しながら歯磨きができるのもメリットのひとつ

矯正中は装置の凹凸により食べかすや汚れが溜まりやすいですが、表側矯正であればセルフケアがしやすく、虫歯や歯周病のリスクを軽減しやすくなります。

④費用を抑えやすい

表側矯正は、歯科矯正の中でも比較的費用を抑えられる傾向にあります。

これは、主に使用される「メタルブラケット」が金属製で材料コストが安く、製造体制も安定しており、全体的な治療費用が低くなるためです。

裏側矯正やハーフリンガル矯正、審美ブラケットを使った表側矯正と比較すると、コストパフォーマンスに優れた選択肢といえるでしょう。

表側矯正のデメリット

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表側矯正を含めて、どんな矯正方法にもメリット・デメリットがあります。矯正を始めてから後悔しないためにも、事前に表側矯正の気になる点を把握しておくことが大切です。

表側矯正では、以下のようなデメリットが挙げられます。

  • 矯正装置が目立ちやすい

  • 口が閉じにくい・口ゴボが強調されやすい

  • 食べかすが気になりやすい

  • 口内炎ができやすい

以下では、それぞれの内容を詳しく解説していきます。

①矯正装置が目立ちやすい

表側矯正は、歯の表側に装置を取り付けるため、どうしても装置が見えやすくなるのがデメリットです。特に金属製のブラケットやワイヤーの場合、会話中や笑ったときに装置が目立ちやすいと感じる方も少なくありません

とはいえ、近年は白や透明の矯正装置も登場しており、目立ちにくい表側矯正も選べるようになっています。

②口が閉じにくい・口ゴボが強調されやすい

表側矯正では、装置が唇側につくため、口元にボリュームが出やすく、口が閉じにくく感じることがあります。

口がしっかり閉じられないことで口腔内が乾燥し、口臭が発生しやすくなる可能性もあるため、保湿やこまめな口腔ケアを心がけると安心です。

③食べかすが気になりやすい

表側矯正では、食事の際に装置と歯の間に食べかすが挟まりやすく、見た目にも目立ってしまうことがあります。特に外食時などは、気づかないうちに食べかすが残っていると、恥ずかしい思いをすることもあるかもしれません。

そのため、食後は鏡で確認したり、お手洗いで軽くうがいをしたりする習慣をつけると安心です。口元をすぐ確認できるよう、小さなミラーを持ち歩くと、ちょっとしたストレスを軽減できます。

④口内炎ができやすい

表側矯正では、装置が唇や頬の内側に当たりやすく、口内炎ができやすいのがデメリットのひとつです。特に矯正開始直後や、出っ歯・八重歯など前に出ている歯に装置がつくと、粘膜に刺激が加わりやすくなります

また、歯の表面に装置があることで、サッカーやバスケットボールなど接触の多いスポーツでは、衝突によって口腔内を傷つけるリスクも

こうした場合は、マウスピース型の保護装具を装着することで、けがや痛みを軽減することが可能です。
装置に慣れてくると口内炎はできにくくなりますが、痛みが気になる場合は矯正用ワックスで装置を覆うことで粘膜を保護できます。

くり返す口内炎は我慢せず、歯科医師に相談して適切な対策を取りましょう。

矯正用ワックス

↑矯正用ワックスの使用イメージ(唇や頬の内側を保護するために使用)

表側矯正が向いているのはこんな人

ワイヤー矯正中の女性

表側矯正は、次のような方に特に向いている矯正方法です。

  • 自己管理が苦手な人

  • 矯正中の見た目よりも効果・治療実績を重視する人

  • 噛み合わせまでしっかり治したい人

ご自身のライフスタイルや優先したい条件に合わせて、選択の参考にしてみてください。

自己管理が苦手な人

表側矯正は、装置が歯に固定されているため、自己管理の手間がほとんどありません

マウスピース矯正のように「1日20時間以上の装着」や「食事・歯磨きのたびの着脱」といったルールがありません。決められたスケジュール通りに治療が進みやすいのが、表側矯正の大きなメリットです。

治療の進行は基本的に歯科医師に委ねられるため、自分で意識して装着を続ける負担が少なく、日常生活に取り入れやすいというメリットもあります。

「忙しくて自己管理に時間を割けない」「習慣化が苦手」という方には、安心して続けられる矯正方法といえるでしょう。

矯正中の見た目よりも治療実績を重視する人

見た目よりも治療実績の多さを優先したい方には、表側矯正がぴったりです。

装置が見えるという見た目のデメリットはあるものの、100年以上の歴史と多くの症例実績があり、安定した治療成果が期待できるのが表側矯正の大きな魅力です。

ワイヤーとブラケットによって歯の移動を細かく調整できるため、治療計画通りに歯を動かしやすく、効率よく治療を進められます。

見た目よりも「実績」「信頼性」を重視する方にとって、表側矯正は現実的な選択肢のひとつです。

噛み合わせまでしっかり治したい人

「見た目の歯並び」だけでなく「噛み合わせ」まで精密に整えたい方には、表側矯正が向いています。

表側矯正は歯の三次元的な動きのコントロールに優れており、上下の歯のかみ合わせ位置を細かく調整できる治療法です。

特に「上下の歯がうまく噛み合わない」「奥歯の噛み合わせも整えたい」といった希望がある場合には、マウスピース矯正などでは対応が難しいケースも。噛み合わせの調整は裏側矯正でも対応できますが、装置の調整が難しいため、治療期間が長引く可能性も考えられます。

しっかりと機能面まで改善したい方にとって、表側矯正は信頼できる選択肢といえるでしょう。

表側矯正の費用と期間の目安【比較表付き】

「表側矯正って結局いくらかかるの?どれくらいの期間が必要?」

矯正を検討するうえで、費用と治療期間は気になるポイントですよね。

ここでは、表側矯正の平均的な費用相場と治療期間の目安をわかりやすく紹介します。他の矯正方法と比較するときにも役立つので、ぜひ参考にしてください。

費用相場:30万~130万円程度

ワイヤー矯正の値段

表側矯正の費用は、部分矯正か全体矯正かによって大きく変わります。

気になる前歯だけを整える「部分矯正」なら、30万〜60万円程度。 一方、奥歯を含めて歯並び全体を治す「全体矯正」は、60万〜130万円ほどが目安です。

また、同じワイヤー矯正でも、裏側矯正やハーフリンガル矯正と比べると、表側矯正がもっとも費用を抑えやすい方法です。

以下に、ワイヤー矯正の種類ごとの費用相場を比較表にまとめました。

矯正方法

全体矯正

部分矯正

表側矯正

60万〜130万円

30万〜60万円

裏側矯正

100万〜170万円

40万〜70万円

ハーフリンガル矯正

80万〜150万円

35万〜65万円

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期間目安:2ヶ月〜3年

ワイヤー期間 要素

表側矯正にかかる期間は、治療範囲によって大きく変わります。

気になる前歯だけを動かす「部分矯正」であれば、2ヶ月〜1年程度が目安。歯並び全体を整える「全体矯正」では、1〜3年ほどかかるのが一般的です

ワイヤー矯正の中でも表側矯正は、装置の位置や力のかけ方を細かく調整しやすいため、比較的早く歯が動きやすいとされています。

矯正方法

全体矯正

部分矯正

表側矯正

1〜3年程度

2ヶ月〜1年程度

裏側矯正

2〜3年程度

5ヶ月〜1年程度

ハーフリンガル矯正

2〜3年程度

5ヶ月〜1年程度

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目立たない表側矯正もある?最新のブラケット・ワイヤーを解説

審美ブラケットを使ったワイヤー矯正

「表側矯正=目立つ」というイメージは、もう古いかもしれません。

最近では、見た目が気になる方でも使いやすい「目立たない装置」が登場しています。ブラケットやワイヤーの素材や色を工夫することで、自然な見た目に近づけることが可能です。

ここでは、それぞれの種類と特徴、費用の目安をわかりやすくご紹介します。

目立たないブラケット

ハイブリッドブラケット(審美ブラケット)

表側矯正で使われるブラケットは、金属製の「メタルブラケット」が主流でしたが、白や透明で目立ちにくい素材のものもあります。

ブラケットとは、ワイヤーを通すために歯の1本1本につける小さな矯正装置のこと。目立たない素材の種類もさまざまなので、特徴や費用を比較しながら、自分に合ったものを選びましょう

種類

特徴

費用目安

メタルブラケット

最も一般的。費用が安くて耐久性が高いが、銀色で目立つ

30万〜80万円

プラスチックブラケット

白色で目立ちにくいが、強度がやや低く変色しやすい点に注意。

60万〜90万円

ハイブリッドブラケット

プラスチックとセラミックの中間。目立ちにくく変色にも強いが、強度はやや低め

35万〜80万円

セラミックブラケット

歯の色に近く自然な見た目。変色しにくく審美性が高いが、割れやすい傾向あり。

65万〜100万円

ジルコニアブラケット

セラミックよりも強度が高く、白くてより自然な見た目。費用はやや高め。

65万〜100万円

目立たないワイヤー

ホワイトワイヤー

ブラケットだけでなく、ワイヤー部分も目立ちにくくする方法があります。それが「ホワイトワイヤー」です。

一般的な銀色の金属製ワイヤーに比べて、白くコーティングされたホワイトワイヤーは歯になじみやすく、自然な見た目になります。

費用は基本の矯正費用にプラスして、5万〜10万円程度かかります。ホワイトワイヤーにも種類があるため、それぞれの特徴を知っておくと安心です。

種類

特徴

銀色のワイヤーを白く塗装したタイプ

銀色のワイヤーを白く塗装。使用しているうちに少しずつ塗装が剥がれることもある

ロジウムコーティングタイプ

白い金属「ロジウム」でコーティング。色持ち・耐久性ともに優れている

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裏側矯正やマウスピース矯正も選択肢

「表側矯正は装置が見えるのが気になる…」という方には、裏側矯正やマウスピース矯正もおすすめの選択肢です。

裏側矯正は、歯の裏側にブラケットとワイヤーを装着する方法。外からは見えにくいですが、装置の調整が難しい分、費用が高くなる傾向にあります。また、装置が舌にあたりやすく、慣れないうちは発音のしづらさを感じやすいでしょう。

ワイヤー矯正の調整力の高さと、自然な見た目の両方をかなえたい方は、裏側矯正がおすすめです。
マウスピース矯正は透明なマウスピースを使って、少しずつ歯を動かす方法。見た目の自然さと取り外せる利便性が魅力ですが、1日20時間以上の装着が求められます

矯正装置を気にせず食事や会話を楽しみたい方は、マウスピース矯正が向いているでしょう。

いずれの方法も「目立たない矯正」として人気ですが、費用・治療期間・適応範囲に違いがあります。歯科医師と相談しながら、自分のライフスタイルにに合った方法を選ぶことが大切です。

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表側矯正についてのよくある質問(FAQ)

カラーゴムで矯正装置のおしゃれを楽しむ

ここからは、表側矯正に関するよくある疑問にお答えします。

表側矯正中にキスはできる?

表側矯正中でも基本的には問題なくキスはできます

ただし矯正装置の尖っている部分で舌などが傷つく可能性があるので注意が必要です。不安な場合は、あらかじめ矯正装置がついていることを伝え、パートナーにも表側矯正について理解してもらうことをおすすめします。

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矯正女子をかわいいとする風潮も高まっている?

以前は歯科矯正をしていたら「気付かれたくない」とネガティブに捉えられてきましたが、近年ではそのイメージが変化してきています。「かわいい女子は歯列矯正をしている」といわれることも。

目立たない歯科矯正が普及してきたことは、大人が歯科矯正を受けるハードルが下がった要因の一つです。表側矯正のワイヤーを隠さない女性や、矯正を受けていることをオープンにする芸能人も少なくありません。

また、最近はカラーゴムで矯正装置のおしゃれを楽しむ人も。「ワイヤーがむしろかわいい」「歯並びを治している女性は美意識が高い」など、ポジティブな価値観も高まってきています。

表側矯正と裏側矯正どっちがいい仕上がりになる?

どちらも仕上がりの美しさには大きな差はありません

表側矯正より裏側矯正の方が仕上がりが劣る、という情報も見られますが誤解です。

確かに、裏側矯正には表側矯正に比べてドクターの高度な技術が必要です。しかし、しっかりと経験やトレーニングを積んだドクターであれば仕上がりの違いはありません。

後悔しないためには複数のクリニックで納得いくまでカウンセリングを受けて、信頼できる歯科医師を選びましょう。

表側矯正は痛い?

矯正開始後やワイヤー調整後に、一時的な痛みを感じることがあります。これはワイヤーの力で歯が動き出す過程で生じるもので、通常は数日で落ち着きます。

また、矯正装置が唇や頬に当たって口内炎ができやすい時期もありますが、矯正用ワックスなどで保護すれば軽減可能です。

ただし、痛みが1週間以上続いたり、我慢できない強い痛みがあったりしたときは、無理せず歯科クリニックに相談しましょう。

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矯正治療にはさまざまな方法がありますが、「自分にとって何がベストなのか」を判断するのはなかなか難しいもの。

費用・見た目・治療期間・ライフスタイル……どれを優先すべきか迷ってしまう方も多いでしょう。

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