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歯科矯正
最終更新日:2024年12月22日

【部分矯正】できない例・できる例をイラスト&写真でわかりやすく解説!

部分矯正できる・できない・向かない人
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短期間で安価に、気になる部分の歯並びだけ治せる部分矯正。しかしほかの歯との重なりが大きい八重歯や、大きく前に突き出した出っ歯など、部分矯正ができない例もあります。

本記事では、部分矯正ができる例とできない例を具体的に紹介。歯科医師から「部分矯正できない」と言われた場合の選択肢も解説します。

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歯科医師

西尾万樹

東京表参道矯正歯科 院長。北海道医療大学歯学部卒業。2018年歯科医師免許取得。旭川医科大学病院口腔外科にて研修後、矯正歯科勤務。2020年コスメコンシェルジュ取得。

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部分矯正ができない例を知ろう

部分矯正で対応できない

部分矯正でなおせる歯並びは限られていて、対応できない歯並びもあります。現在の歯科矯正技術では難しい症例や、各クリニックや歯科医師の方針で全体矯正を提案される場合もあります。

部分矯正ができない例は以下です。

  • 前歯の凸凹が大きい(出っ歯など)

  • 八重歯・叢生

  • 開咬

  • 深い噛み合わせ(過蓋咬合)

  • 噛み合わせに問題があるすきっ歯

  • 骨格に問題のある受け口 など

部分矯正ができない例に共通するのは、歯を大きく動かす必要がある場合です。

ただし、これらの歯並びは程度によっては部分矯正ができる場合もありますのでご注意ください。

それぞれを詳しく解説します。

①ガタガタ・デコボコの度合いが大きい(出っ歯や八重歯など)

前歯が二重に重なるなど、大きな歯並びの乱れや重度の出っ歯の場合、部分矯正では対応できません。また、骨格的な問題が原因で出っ歯になっている場合は、外科的矯正治療が必要です。

部分矯正で歯の凹凸や出っ歯を治療する場合、歯を抜かずに歯の表面を少しだけ削ることでスペースを確保するのが一般的です。

歯を削るのは1箇所あたり最大0.5mm程度。奥歯まで行うと理論上合計5〜6mmほどのスペースが作れます。

ただし部分矯正の場合は歯を削る箇所も限定されるため、得られるスペースは3mm前後です。それ以上のスペース確保が必要な出っ歯は、部分矯正での対応が難しくなるでしょう。

以下は部分矯正で改善した出っ歯の症例です。

Oh my teethマウスピース矯正の症例(上前歯がたつき)

出っ歯の部分矯正の症例をもっと見たい方はこちらへ。

八重歯とは、犬歯が外側に飛び出し、他の歯よりも高い位置にある状態のこと。犬歯とほかの歯との重なりが大きい重度の八重歯の場合、部分矯正では対応できません。

また以下のような問題がある場合、部分矯正ではなく全体矯正が適応されます。

  • 八重歯だけでなく、出っ歯など全体的な噛み合わせの問題がある

  • 前歯のエナメル質部分を削って八重歯を引っ込めるための必要なスペースが作れない

②噛み合わせが悪い(開咬・過蓋咬合など)

開咬は奥歯で噛んだときに、上下の前歯に隙間ができる状態のこと。

骨格的な問題や舌癖(舌の悪習癖)がある場合が多いので、前歯だけを整える部分矯正では対応が難しく、後戻りする傾向も高いとされています。

過蓋咬合は、奥歯で噛んだときに上の前歯が下の前歯に深く重なる状態のこと。

過蓋咬合は原因があごの骨格にあったり、舌癖(舌の悪習癖)にあったりすることも多いため、部分矯正では対応が難しいことがあります。

すきっ歯は部分矯正の適応となることが多い歯並びです。しかし上下の前歯の噛み合わせに問題がある場合、部分矯正の適応外になることもあります。

③骨格が原因で歯並びが悪い(重度の受け口など)

上の歯よりも下の歯が前に出ている受け口は、歯並びの乱れが原因であるケースと、顎の骨格異常が原因であるケースがあります。後者の場合、部分矯正だけでなく、全体矯正も含めた歯列矯正のみでの対応が難しいです。

あごの骨格異常で受け口になっているのを治すには、下顎の骨を切って後ろに下げるなどの外科手術が必要になります。

なお、いずれの場合も歯並びには個人差があるため、歯科医師の診察を受けることをおすすめします。

Oh my teethでは初診料および検査料が無料で相談を受け付けています。是非1度無料診断にお越しください。

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部分矯正できないと言われたら全体矯正や外科処置を検討する

カウンセリングをする医師

歯科医師に歯並びを診てもらった結果、部分矯正ができないと言われた場合、大きく次の2つの選択肢があります。

解決法その1:全体矯正を検討する

部分矯正で治療ができないと言われた場合でも、全体矯正なら治療可能なケースがあります。

全体矯正は、奥歯の噛み合わせから改善を目指せる治療法です。また、大きな歯の移動も得意なので、重度の歯の乱れにも対応できます。

部分矯正ができないと言われても、全体矯正ならできる例が多いので、一度歯科医師に相談してみましょう。

あわせて読みたい

部分矯正と全体矯正の違いは?どっちがおすすめ?タイプ別診断をチェック

解決法その2:外科的矯正治療を検討する

歯並び・噛み合わせの異常により歯並びが乱れている方の中には、あごの骨のズレが原因である場合があります。

このような場合は、部分矯正や全体矯正のみでは改善が難しく、外科的治療(手術)であごの骨のズレを治療することが必要です。

部分矯正ができるのは軽度~中程度の歯並びのズレ

部分矯正ができる例

部分矯正ができる例としては、歯並びの乱れに骨格が影響していない場合や、噛み合わせに異常がない場合などがあります。

部分矯正の適応例は、以下のような歯並びです。

部分矯正ができる3つの例

軽度の凹凸がある歯並び
歯並びのズレが前歯部分にある
噛み合わせに問題がないすきっ歯

それぞれを詳しく解説します。

軽度の凹凸がある歯並び

歯が前後に振れて凹凸がある歯並びの乱れを「叢生(そうせい)」と言います。

叢生の中でも、前歯が1本だけ前に出ている、または1本だけ後ろに下がっている歯並びや、凹凸が軽度の場合は部分矯正で整えられることが多いです。

また、犬歯が少しだけ出ている軽度の八重歯も、部分矯正でなおせる可能性が高いでしょう。

歯並びのズレが前歯部分にある

部分矯正は、基本的に犬歯〜犬歯(前から3番目まで)の前歯の歯並びを動かすことが多いです。

そのため、奥歯の歯並び・噛み合わせが原因で歯並びに乱れが生じている場合は、適応外となる可能性が高いでしょう。

部分矯正ができる例としては、奥歯には問題がなく、前歯のみに歯の乱れなどの問題があるケースがあります。

噛み合わせに問題がないすきっ歯

歯と歯の間の隙間が広い「すきっ歯」は部分矯正の適応になりやすい症例です。

すきっ歯の場合、隙間を埋めるように歯並びを整えていくので重なって乱れた歯並びを治療するより、歯の移動がスムーズにできます。

そのため、特に上あごの一番前の歯と歯の間に隙間があるすきっ歯(正中離開)などは、部分矯正でも整った歯並びに治療できる可能性が高いです。

すきっ歯の場合、部分矯正でなおると見た目を整えられるのはもちろん、物が詰まりにくくなり、オーラルケアがしやすくなるメリットもあります。

矯正方法が多様化し、部分矯正で治せるケースは増えている

進化する歯科矯正

矯正といえば一目で矯正していることがわかる金属ワイヤーをイメージする方も多いのではないでしょうか。実はこのエッジワイズ型と呼ばれるブラケットを歯に装着し、ワイヤーで牽引する方法が発明されたの1920年代のことです。

現在ではマウスピースでの矯正や、表面から見えない舌側矯正(正式にはリンガルブラケット矯正法)など人々のニーズに合わせて開発された矯正方法が導入されています。

もちろん今でも使用する素材の工夫など、日々歯科矯正技術は進歩しています。

かつては治療できなかったような症例も、適性検査を受けてみると部分矯正ができる可能性もあります。

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部分矯正で失敗しないために!矯正方法を選ぶ際のポイント

部分矯正を選ぶポイントは?

いざ部分矯正を始めるとなると選択肢が多くて困ってしまいますよね。

ここでは、部分矯正を選ぶ際のポイントを解説していきます。

①部分矯正の値段

部分矯正の費用相場は10万円〜70万円が一般的です。

値段に幅があるのは、クリニックによって価格設定が異なるためです。また、歯並びの状態や矯正方法によっても治療費に差が出ます。

軽微な矯正であれば、10万円から矯正可能なケースも存在します。

ただ最初に支払うお金は10万円程度でも、通院のたびに費用が発生する料金体系になっていることもあります。

「こんなにお金がかかるとは思わなかった」とならないためにも、治療開始前に必ず見積もりを出してもらい、トータル費用や追加費用の有無などを確認しましょう。

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②部分矯正の方法と期間

部分矯正の方法は、大きく分けて2種類の方法があります。

ワイヤーとブラケットを装着して行う「ワイヤー矯正」とマウスピースを装着して行う「マウスピース矯正」です。

ワイヤー矯正は以下の3種類に分類されます。

  • 表側矯正

  • 裏側矯正

  • ハーフリンガル矯正

部分矯正は、選択する矯正方法によって矯正期間は異なりますが、全体矯正と比較して短い期間で歯並びを整えることが可能です。

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歯の矯正の種類はどう選べばいい?

③サポート体制

歯科矯正中に起きたトラブルや分からないことに対応してもらえるかも重要なポイントになります。

始める前にはイメージがつきにくいかもしれませんが、矯正器具が外れてしまったり、予定通りに終わらなかったりと矯正中にはさまざまなトラブルが起きることがあります。

医療機関にかかる必要がある場合を除いて、日頃のトラブルに対しては気軽に相談にいけると安心です。

④クリニックのアクセス

矯正期間中にクリニックに通院する必要がある場合はクリニックのアクセスも確認しておきたいです。

ご自宅から通われる場合は休日の開院時間や勤務地に近い場合は夜遅くまでやっているかなど生活スタイルに合わせたクリニックがあるか探しましょう。

歯科矯正では一般的に3割が離脱する(Oh my teeth調べ)ところ、Oh my teethでは97%が継続できています(2022年に開始した方の実績値)。

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Oh my teethとワイヤー矯正を徹底比較!あなたに合っているのはどっち?

部分矯正が向いていないのはこんな方

不安そうに鏡で口元を見る女性

ドクターからは「部分矯正できる」と診断されても、求める理想の歯並びの状態から部分矯正が向かない人もいます。

奥歯から完璧に整えたい人

部分矯正では、基本的に犬歯〜犬歯の前歯部分を動かすことが多いです。

奥歯から完璧に歯並びを整えたいと考えている場合、仕上がりに満足できない可能性があります。

また、噛み合わせの異常からしっかりとなおしたい場合も、部分矯正は向かないでしょう。

歯を削ることに抵抗感がある人

部分矯正では歯をきれいに並べるためのスペースを確保するのに、歯の表面を少し削る処置を行うことが多いです。

ただし、エナメル質を数mm削るだけなので歯の健康上に問題はなく、処置中の痛みもほとんどありません。

横顔に大きな変化を求める人

出っ歯で口元がこんもりと出ている状態(口ゴボ)をなおすために矯正治療を検討する人もいらっしゃるでしょう。

口ゴボに悩まれている方は、横顔の印象に悩まれていることも多いです。実際にマウスピース矯正 Oh my teeth 導入クリニックにも、「マウスピース矯正で横顔の印象は変わりますか?」と尋ねられる方もいらっしゃいます。

歯列矯正によって出っ歯を改善し、横顔の印象をできるだけ大きく変えたい場合、抜歯して奥歯から後ろに下げる全体矯正の方が適していると診断されることがあります。

ただし部分矯正でも横顔の印象が全く変わらない訳ではありません。

マウスピース矯正 Oh my teethでも、理想の歯並びや口元の状態を丁寧にヒアリングし、Oh my teethの矯正プランが適切かどうかをご説明しています。

シミュレーションによって前歯がどれくらい下がるかも確認できますので、まずはお気軽にご相談ください。

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