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マウスピース矯正
最終更新日:2025年5月2日

マウスピース矯正とは?歯の矯正に使えるマウスピースの特徴・費用・注意点まとめ

マウスピース矯正とは?徹底解説

最近よく耳にする“インビザライン”などのマウスピース矯正。

でも実は、「ワイヤー矯正とどう違うの?」「痛くないって本当?」「費用はどれくらい?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、マウスピース矯正とは何か、その仕組みや特徴、実際の治療の流れや費用の目安まで、やさしく解説していきます。

初めての方にもわかりやすく、図解や症例写真も交えながらご紹介します。

万樹さんアイコン
歯科医師

西尾万樹

東京表参道矯正歯科 院長。北海道医療大学歯学部卒業。2018年歯科医師免許取得。旭川医科大学病院口腔外科にて研修後、矯正歯科勤務。2020年コスメコンシェルジュ取得。

目次

マウスピース矯正とは??基本の仕組みと特徴

マウスピース矯正とは?5つの特徴

マウスピース矯正とは薄く透明に作られたマウスピース型矯正装置を使って歯を動かしていく矯正方法のこと。

治療段階に応じて作られたマウスピースを順番につけていくことによって、少しずつ理想の歯並びに近づけていきます。

日本では2006年頃から導入しはじめた比較的新しい矯正方法で、主要なブランドとしてインビザラインやOh my teethなどが有名です。技術の進歩や認知度の普及につれて、人気が高くなっています。

マウスピース矯正の5つの特徴

マウスピース矯正の特徴としては以下の点が挙げられます。

①透明で目立たないtoggle-arrow

マウスピース矯正と従来のワイヤー矯正(金属製のブラケットとワイヤーと呼ばれる装置を歯に装着して行う矯正方法)との大きな違いは透明で目立たないこと。

医療用プラスチックを用いたマウスピースは薄く透明に作られており、歯に装着するとほとんど周りに気づかれません。

そのため、人と接する機会の多い人や矯正中の見た目を気にする人に特に人気です。また、金属を使わないため金属アレルギーの人も安心して矯正ができます。

②取り外せるtoggle-arrow

マウスピース矯正は治療段階に応じて作られたマウスピースを1〜2週間ごとに自分で交換しながら行うので、ワイヤー矯正のように毎月通院する必要はありません。

マウスピース1枚あたりの歯の移動距離は約0.25mm。

理想の歯並びに少しずつ近づくように作られたマウスピースを順番に装着していくことで、矯正を進めます。どのように歯が動くのか気になる方は、「マウスピース矯正で歯が動く仕組みを歯科医師が解説」も合わせて参考にしてみてください。

③通院が少ないtoggle-arrow

ワイヤー矯正の場合、通院時に担当医が矯正装置を調整しながら矯正を進めていきます。そのため1ヶ月に1回程度の通院が必要です。

一方マウスピース矯正の場合、受け取ったマウスピースを1〜2週間ごとに交換しながら矯正を進められるため、ワイヤー矯正よりも通院頻度は少ないです。

↓あわせて読みたい
通院不要のマウスピース矯正って大丈夫?通わない矯正6社比較と選ぶ際のポイント

④痛みを感じにくいtoggle-arrow

痛みの感じ方には個人差がありますが、マウスピース矯正は歯を段階的に動かすため、ワイヤー矯正と比較すると痛みにくいと言われるケースが多いです。

痛みについては後でご紹介する「マウスピース矯正は痛い?」をご参考ください。

⑤自由に取り外しができるtoggle-arrow

マウスピース矯正は自由に取り外しができるため、食事や歯磨きの際には外して快適に過ごすことができます。

しかしその反面、決められた装着時間(1日20時間以上)を守らないと、予定通りに歯が動かず、治療が長引くリスクもあります。

自己管理が治療成功のカギとなるため、着用ルールを守りながら続けることが重要です。

ワイヤー矯正とどう違う?マウスピース矯正の位置づけ

マウスピース矯正と従来のワイヤー矯正は、歯を動かすという目的は同じですが、治療方法や日常生活への影響に大きな違いがあります。

比較項目

マウスピース矯正

ワイヤー矯正

見た目

透明で目立ちにくい

金属の装置が目立ちやすい

取り外し

可能

不可

痛み

比較的弱い

比較的強い

通院頻度

.5〜2ヶ月に1回程度

月1回程度

適応範囲

軽〜中程度の歯並びに適応

重度の症例にも対応可能

自己管理

必須(1日20時間以上の装着)

医院主体で管理される

マウスピース矯正は、日常生活におけるストレスを減らしながら矯正したい方に適している一方で、自己管理が必要なため、ライフスタイルに合わせた意志の強さも求められる点が特徴です。

重度の歯並びの乱れや骨格性の問題がある場合は、ワイヤー矯正のほうが適しているケースもあります。

ご自身の希望や歯並びの状態に合わせて、適切な治療方法を選びましょう。

歯はどうやって動く?マウスピース矯正の仕組み

矯正治療で歯が動く仕組み

マウスピース矯正は、形の異なるマウスピースを交換していくことで歯を動かしていく治療方法です。

歯が動く仕組みはワイヤー矯正と同じで、歯に力がかかることで、根元にある「歯根膜」が伸び縮みし、それに合わせて骨が作られたり溶けたりして歯が移動します。

マウスピース矯正の場合、1枚のマウスピースで動かせる距離はほんのわずかですが、1〜2週間ごとに順番に交換しながら着け続けることで、少しずつ歯が正しい位置へ動きます。

マウスピース矯正で歯が動く仕組みは以下の記事でより詳しく解説しているので「本当にこれで歯が動くの?」と疑問を抱えている方は、こちらもぜひあわせて参考にしてください。

あわせて読みたい

マウスピース矯正の仕組みを歯科医師が徹底解説!なぜ歯が動くの?

マウスピース矯正のメリット・デメリット

マウスピース矯正のメリット・デメリット

マウスピース矯正のメリットは、目立ちにくく、自分で取り外しができることが挙げられます。

しかし、1日20時間以上は装着しなければならないため、自己管理が必要です。

このほかにも、マウスピース矯正には以下のようなメリット・デメリットがあります。

マウスピース矯正のメリット

マウスピース矯正のメリットはこちらです。

  • 矯正装置が目立たない

  • 衛生管理がしやすい

  • 痛みが比較的少ない

  • 通院頻度が少ない

  • ホワイトニングと並行できる

  • 口内炎や口内のケガが起こりにくい

  • 金属アレルギーのリスクがない

マウスピース矯正は透明なマウスピースを使うため、見た目を気にせず矯正を続けられるのが最大の特徴です。

「矯正していることを周囲の人にバレたくない」「人前に出る機会が多くブラケットを装着するのはためらってしまう」という方にとっては大きな利点となるでしょう。

このほか、食事や歯磨きが快適に行える点や、ホワイトニングと並行できる点もメリットとして挙げられます。

また、金属製のブラケットやワイヤーを使用する歯科矯正と比較して、金属アレルギーのリスクがない点も、マウスピース矯正の大きな魅力です。

ワイヤー矯正に比べて痛みが少なく、通院回数も少ないため、忙しい方でも続けやすい治療法といえるでしょう。

マウスピース矯正のデメリット

マウスピース矯正のデメリットは以下のとおりです。

  • 対応できる歯並びに限界がある

  • 毎日20時間以上装着しなければならない

  • 装着中に飲食ができない

  • 紛失や破損のリスクがある

自由に取り外しができる反面、決められた装着時間(1日20時間以上)を守る自己管理が必要です。また、歯並びの状態によっては対応できなかったり、ワイヤー矯正との併用を勧められたりする可能性があります。

加えて、虫歯のリスクからマウスピース装着中は水・炭酸水しか口に含めません。

デメリットの中でも特に重要となるのが自己管理の必要性です。毎日20時間以上装着するのが難しい、すぐになくしたり壊したりしてしまいそうなど、自信がない人はワイヤー矯正を選択した方がうまくいくかもしれません。

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マウスピース矯正治療の流れ

マウスピース矯正治療の流れ

マウスピース矯正は、まずカウンセリングを受けてから精密検査を行い、契約に進むのが一般的です。

ここではどのように治療が進んでいくのか、一般的な治療の流れを紹介していきます。

①カウンセリングtoggle-arrow

マウスピース矯正のカウンセリングでは、現在の歯並びの悩みや疑問・治療によってどのような歯並びになりたいかなどを歯科医師がヒアリングします。

ヒアリングをもとに、どのような矯正の選択肢があるのか、費用や治療期間の目安などを提示される場合が多いです。

歯科矯正に関する疑問は、この時点で解決しておくと安心です。

②精密検査toggle-arrow
レントゲン撮影

矯正治療の治療計画を策定するために必要な、口腔内診査・レントゲン撮影・歯並び写真撮影を行います。

虫歯・歯周病に罹患していないか、歯科矯正治療が行える口内状態かどうかの確認も同時にチェックする場合が多いです。

③歯型採取toggle-arrow
新宿ストア_スキャンの様子

矯正治療の治療計画の策定に使用する歯型を採取します。

歯型採取の方法は、デジタルスキャンと印象材を用いた方法の二種類です。

デジタルスキャンの場合、リアルタイムで歯型を確認できます。

④治療計画立案(シミュレーション作成)toggle-arrow
3Dシミュレー�ションのイメージ

精密検査と採取した歯型など集めた資料をもとに、歯科医師が治療計画を立てます。

クリニックによっては、コンピューター上で現在の歯並びから理想の歯並びまでの歯の動きをシミュレーションすることが可能です。

治療計画では、治療期間の目安や費用まで明確に策定していきます。

⑤マウスピース製作toggle-arrow
3Dプリンターソフトと3Dプリントにより作製された歯型

歯科医師の作成した治療計画やシミュレーションに納得できたら、契約して歯科矯正の治療を開始します。

はじめにマウスピース製作を行いますが、マウスピースの完成までにかかる期間はメーカーにより異なります。

インビザラインの場合、アメリカで作製されるので完成までに約1ヶ月かかるケースが多いです。

アソアライナーなど国内製造のマウスピースの場合は10〜14日程度で製作できる場合も。

マウスピース完成までにかかる期間は矯正開始時期に関わるため、希望がある場合はクリニックにあらかじめ確認すると安心でしょう。

⑥治療開始toggle-arrow
マウスピース矯正キット(3D)

クリニックにマウスピースが届いたら受け取りに行き、マウスピース矯正がスタートします。

マウスピース矯正は自己管理が必要不可欠。矯正中はクリニックや歯科医師の指示通りに取り扱うことはもちろん、定期的に通院する必要があります。

通院の目安はクリニックの方針や歯の動き具合などにより異なりますが1〜3ヶ月に1回程度が一般的。

ただし、矯正開始直後は数週間に一回の頻度で通院し、徐々に間隔をあけていく場合が多いでしょう。

マウスピース矯正は、毎日20時間以上装着して徐々に理想の歯並びに近づけていく矯正方法です。

歯科医師の指示通りに装置を装着しないと、計画通りに歯が動かず矯正期間が長くなるなどのリスクが高くなるので、指示はしっかりと守るように心がけてください。

⑦治療完了・保定期間開始toggle-arrow
Yurikapiさん

理想の歯並びになったら矯正治療は終わりです。

ただし、歯には元の歯並びに戻ろうとする性質があります。これを「後戻り」と言います。

きれいに整った歯並びをキープするためには、保定装置(リテーナー)を装着して後戻りを防がなければなりません。

保定装置は、矯正用マウスピースと同様で毎日20時間以上の装着が必要です。

保定期間は最低でも、矯正にかかった期間と同じ期間は必要です。

たとえば矯正治療に半年かかったのであれば、保定装置も最低半年は毎日20時間以上装着しなければなりません。

その後、歯並びの状態を確認しながら保定装置を外す時間を伸ばしていき、最終的には寝る時だけの装着でも問題なくなる。

マウスピース矯正 Oh my teethの無料診断では、まずあなたの現在のお悩みを聞き、歯並びを3Dスキャンで可視化した上で、最適な治療法をご提案します。

当日相談できなかった内容は、後日LINEで24時間質問することも可能です。

歯並び相談や矯正プランの適合診断に必要な各種検査(口腔内診査・歯型スキャン・レントゲン撮影)は無料ですので、まずはお気軽にご予約ください。

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マウスピース矯正で治せる症例・治せない症例

マウスピース矯正とは?特徴やメリット・デメリットを徹底解説

歯科矯正には「部分矯正」と「全体矯正」の2パターンがあります。

部分矯正とは、「笑ったときに見える前歯のみ」など歯並びを部分的に整える方法。一方、全体矯正とは奥歯を含めた歯並び全体を整える方法です。

マウスピース矯正で対応可能な症例

マウスピース矯正で治せる歯並びは、部分矯正や全体矯正、ブランドによって大きく異なります。以下はマウスピース矯正で治せる可能性がある歯並びです。

マウスピース矯正で治せる可能性がある歯並び

自分の歯並びがマウスピース矯正で治せるかどうかは、クリニックで検査を受ける必要があります。

マウスピース矯正では難しい症例

マウスピース矯正はワイヤー矯正よりも症例範囲が狭いデメリットがあります。マウスピース矯正が苦手としている難しい症例とは、たとえば以下のようなものです。

マウスピース矯正では難しい症例
  • 抜歯によって大きなスペースが空いてしまう

  • 重度の出っ歯や凸凹した歯並び

  • 外科的矯正が必要(あごの骨格に問題がある)

マウスピース矯正は歯を内側や外側に動かすのは得意ですが、前後に大きく移動させることは苦手です。

そのため、複雑な移動を必要とする重度の凸凹した歯並びや、抜歯によって大きなスペースが空いてしまうケースでは、そのスペースを埋め切ることが困難です。

また、骨格に問題がある場合は歯科矯正だけでは対応できないことも。ワイヤー矯正や外科手術と組み合わせることで対応できる場合もあるので、まずはクリニックで相談してみましょう。

マウスピース矯正ができない例とは?6つのケースを解説」では、さらに詳しくマウスピース矯正が難しい例をまとめています。あわせてご確認ください。

【写真アリ】マウスピース矯正の症例

これから紹介するのは、マウスピース矯正Oh my teethの実際の症例です。どのような歯並びがマウスピース矯正で改善できるのかご覧ください。

出っ歯の症例

全顔BA・出っ歯

すきっ歯の症例

マウスピース矯正 Oh my teethのすきっ歯(空隙歯列)の症例

八重歯の症例

症例写真データ 八重歯

デコボコの歯並び(叢生)の症例

全顔BA・ガタガタ歯

以下の記事ではマウスピース矯正の症例や効果が出にくいケースについて紹介しています。あわせて参考にしてください。

マウスピース矯正の値段の目安は?

マウスピ��ース矯正の値段の目安

マウスピース矯正の値段の目安は、部分矯正は10万〜40万円程度、全体矯正は60万〜100万円程度です。

また、矯正開始前の各種検査や矯正中の通院に費用がかかることがあります。ここでは、マウスピース矯正にかかる費用を詳しく解説します。

部分矯正:10万〜40万円

マウスピース矯正の部分矯正の値段目安は10万〜40万円。

歯を動かす範囲が少ないため、全体矯正より値段が安いです。

10万円程度で済むのは、「矯正後に後戻りした」など軽度の歯並びの乱れであるケースが一般的です。

全体矯正:60万〜100万円

マウスピース矯正の全体矯正の値段目安は60万〜100万円。

歯を動かす範囲が広くなるため、部分矯正より値段が高いです。

歯科矯正は自由診療なのでマウスピース矯正ブランドやクリニックによって料金設定は異なります。

一般的に、使用するマウスピースの枚数が多くなるにつれ費用も高くなっていきます。

矯正装置以外にも費用がかかる

マウスピース矯正含め、歯科矯正には矯正装置以外にも費用がかかります。

たとえば、矯正開始前の各種検査や矯正中の通院の際など。

以下は矯正にかかる費用の内訳です。

歯科矯正の流れ

内訳

値段(目安)

矯正前

カウンセリング

無料〜5,000円

矯正前

精密検査・診察

10,000〜65,000円

矯正前

虫歯・歯周病治療

1,500〜10,000円/回

矯正前

抜歯

5.000〜15,000円/本

矯正中

矯正費用

10万〜170万円

矯正中

調整料

3,000〜10,000円/回

矯正後

保定装置料

10,000〜60,000円

矯正後

保定観察料

3,000〜5,000円/回

マウスピース矯正の値段については「マウスピース矯正の値段を解説!あなたの歯の矯正費用はいくら?」も参考にしてください。

マウスピース矯正の期間の目安は?

マウスピース矯正の期間の目安

マウスピース矯正にかかる期間は、矯正範囲によって異なります。

以下に、種類別のマウスピース矯正にかかる期間の目安を紹介していきます。

前歯中心の部分矯正:2ヶ月〜1年程度

前歯中心の部分矯正の場合、歯の乱れが小さければ数ヶ月から悩みを解消できます。

「すきっ歯」や「出っ歯」などは2ヶ月〜3ヶ月程度で、隙間や突出感が改善する場合もあります。

ただし、八重歯 は歯を大きく動かす必要があるので、全体矯正の適応となるケースが多いです。

奥歯を含めた全体矯正:1〜3年程度

奥歯を含めた全体矯正の場合、1年〜3年程度が治療期間の目安です。

1年〜3年と治療期間に幅があるのは、歯並びの状態や抜歯の有無によって治療期間が変わるからです。

特に抜歯矯正の場合は、歯並びの乱れが大きい症例に適応される場合が多く、非抜歯矯正と比較して治療期間が長くなる傾向にあります。

マウスピース矯正にかかる期間については、こちらの記事も参考にしてください。
マウスピース矯正にかかる期間は?期間短縮のための3つのポイント

マウスピース矯正は痛い?痛みの原因と対処法を解説

マウスピース矯正は痛い?痛みの原因と対処法を解説

マウスピース矯正はワイヤー矯正と比べて痛みにくいと言われていますが、痛みの感じ方には個人差があります。歯が動くとき、マウスピースが頬の粘膜や舌にあたるときなど痛みを感じやすいようです。

マウスピース矯正の痛みの種類には以下のようなものがあります。

マウスピース矯正の痛みの種類
  • 歯が動くときの痛み

  • マウスピースの縁が舌などに擦れる痛み

  • ゴム掛けの圧力による痛み

  • 歯を噛み締めたときの痛み

  • アタッチメントに唇などが当たる痛み

  • 外している時間が長かったときの痛み

アタッチメントとは?toggle-arrow

アタッチメントとは、マウスピース矯正において歯の表面に設置する突起状の矯正器具のことです。

歯の複雑な動きをサポートしたり、矯正力を高めたりする重要な役割を担っており、矯正治療が終わったら除去します。

素材は歯科用コンポジットレジンと呼ばれる樹脂製で、歯と同じような色をしているためほとんどめだちません。

矯正力が働くことで起こる痛みと、装置により傷つくなど、口腔内トラブルによる痛みが考えられます。

ただしマウスピース矯正はワイヤー矯正より痛みにくいと言われています。

その理由は以下の通り。

  • 少しずつ歯を移動させるため矯正力による痛みが少ない

  • 金属製の装置を使わないため口腔内を傷つけにくい

ワイヤー矯正は月1回を目安に通院し、ワイヤーの種類を変えながら強く矯正力をかけたり、微調整程度に抑えたりして歯を動かしていきます。このワイヤー調整時に痛みを感じることが多いです。

一方、マウスピース矯正では1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換していきます。1枚あたりの歯の移動距離は約0.25mm。このわずかな距離を1〜2週間かけてじっくり動かしていくため、ワイヤー矯正よりも痛みにくいとされています。

毎週�少しずつ歯を移動させていくため痛みにくい

また、マウスピース矯正は金属を使わず、歯の形にフィットした形状です。そのため、口元に物が当たったときも口腔内が傷つきにくく、装置が舌や歯茎に当たることによる痛みの心配も少ないです。

以下の動画ではマウスピース矯正ユーザーとワイヤー矯正ユーザーに対するQ&A形式で、両者の痛みの違いを紹介しています。あわせて参考にしてみてくださいね。

マウスピース矯正中の過ごし方

マウスピース矯正中の過ごし方

「マウスピース矯正中はどう過ごせばいいのだろう?」と考えている方に向けて、ここではマウスピース矯正中の過ごし方について紹介します。

実際にマウスピース矯正中の筆者の視点も盛り込みました。参考になれば幸いです。

時間があるときはチューイーを噛む

チューイーとは、マウスピースを歯にしっかりと密着させるためのシリコン製の補助器具です。

==マウスピース矯正中は時間をみつけてチューイーを噛みましょう(食後5分、食後以外で15分、1日合計30分の確保を目安に)。 ==

なお、マウスピース矯正中はチューイーの使用時を含め、噛むときに力を入れすぎないよう注意が必要です。

マウスピース矯正中の運動に関して詳しくは「マウスピース矯正中の運動はOK?制限や注意点を解説 」もあわせてご覧くださいね。

間食は1日1回まで!装着中は水・炭酸水以外は口にしないように注意する

マウスピースを外せば基本的に何を食べてもOKです。ただしマウスピースの着脱回数が増えるとその分装着時間が短くなり、計画通りに歯が動かないリスクが高まります。

したがって間食は1日1回までにとどめておくのがおすすめです。

また、マウスピース装着中、口に含むことができるのは基本的に水・炭酸水です。これまでのように道中コーヒーショップでコーヒーを買って歩きながら飲むこともしにくくなるので、注意してくださいね。

実際にマウスピース矯正 Oh my teethを卒業したユーザーからは、コーヒーが気軽に飲めないのが辛かったという声が寄せられます。

しかし実際に矯正をはじめてみると、辛いのは最初の数週間で、その後は水を飲む習慣ができて健康的な生活を送れたとという方は少なくありません。コーヒー・おやつ代の節約やダイエットにもなりますよ。

食後はブラッシングしてからマウスピースを装着する

食事や間食後はしっかりブラッシングをしてからマウスピースを装着しましょう。フロスや歯間ブラシも併用できると◎。

ブラッシング後マウスピースを装着したあとは5分を目安にチューイーを噛みましょう。

マウスピース矯正を開始すると、オーラルケア習慣が身につくため、歯や歯茎の健康状態がよくなったというユーザーがいらっしゃいます。

外食時はマウスピースケースとケアアイテムを携帯する

外食時はマウスピースケースを携帯しましょう。

外食中、マウスピースを外してテーブルに置いていると、誤ってお皿と一緒に下げられてしまう可能性があります。

その点、マウスピースをケースに入れてしまっておけば安心です。

▼マウスピース矯正 Oh my teethでは、以下のマウスピースケースを矯正開始時にマウスピースとともにお届けします。

マウスピース矯正とは?特徴やメリット・デメリットを徹底解説
【マウスピース矯正あるあるを解決】外食時に歯磨きができないときはどうしたらいい?toggle-arrow

マウスピース矯正 Oh my teethユーザーさんから「外食時に歯磨きができないときはどうしたらいいですか?」というご相談を受けることがありますが、「基本的にはマウスピースの装着を優先してください」とお願いしています。

なぜなら「帰宅後歯磨きしてから装着しよう」と思っていても、予想以上に帰宅が遅くなってしまい、その分装着時間が確保できないリスクがあるからです。

マウスピース矯正の治療計画は1日20時間以上の装着を前提に立てられていますので、装着時間が足りないと計画通りに歯が動きません。

外食後に歯磨きできなくても、一旦口をゆすいでマウスピースを装着し、帰宅後に歯磨きをして、再度装着するようにしましょう。

携帯用マウスウォッシュを持っておくのもおすすめです。ある程度口腔内の汚れを落とすことができ、お口の中がスッキリしますよ。

マウスピース矯正完了後は必ずリテーナーを装着する

マウスピース矯正、ワイヤー矯正に関わらず、矯正完了後は保定期間が必要です。

矯正完了後は歯が不安定で、何もしないでいるとせっかくきれいに整った歯が元の位置に戻ろうとしてしまいます。

これを「後戻り」と言います。

後戻りを防ぐために重要なのが、「リテーナー」と呼ばれる保定装置をつけること。

リテーナーは矯正にかかった期間と同じ期間は矯正用マウスピースと同様1日20時間は装着し、その後は「就寝時のみ装着」などに調整していきます。

初めはリテーナーの装着時間を意識していても、徐々に意識が薄れ、後戻りする人は少なくありません。また、「いつの間にかリテーナーがひび割れていて、その部分が後戻りしていた」というケースも。

このような事態を避けるためにも、リテーナーの装着はできる限り続けること、定期的にリテーナーのひび割れチェックなどを行うことを心がけてくださいね。

リテーナーに関して詳しくは「歯科医師が回答!マウスピース矯正後に使う「リテーナー(保定装置)」とは?どのくらいつけるの?」もあわせて参考にしてください。

マウスピース矯正Oh my teethは、最終ステップのマウスピースをリテーナーとして使用していただけます。また、破損した場合は新たにマウスピース型のリテーナーを作成できます(上下11,000円)。

いつでもLINEから購入できるため、紛失・破損した際も便利です。

以下の動画はマウスピース矯正開始2日目〜6日目のユーザーの様子を記録したものです。痛みや食事、滑舌についてのリアルな声がわかるので、あわせて参考にしてみてください。

どんなブランドがある?マウスピース矯正の選び方

マウスピース矯正について調べていると「インビザライン」という言葉を目にする機会が多いと思います。

インビザラインはアメリカ生まれのマウスピース矯正で、世界100カ国以上で提供されているマウスピース矯正ブランドです。

日本においても、最もポピュラーなマウスピース矯正ブランドであるため、「マウスピース矯正=インビザライン」と思っている人も多くいらっしゃいます。

また近年は「格安マウスピース矯正ブランド」と呼ばれる安い値段でマウスピース矯正ができるサービスも増えてきました。

選択肢が広がっているマウスピース矯正。「どのブランドを選べばいいの?」と悩んでいる人に向けて、17ブランドを費用・治療範囲・治療期間・通院頻度・推奨年齢といったポイントでまとめましたので参考にしてくださいね。

自分ぴったりのマウスピース矯正を探したい方はこちら

マウスピース矯正ブランドまとめ表toggle-arrow

ブランド

費用目安

治療範囲

期間目安

通院頻度

推奨年齢

invisalign
(インビザライン)

20万〜100万円

部分〜全体

3ヶ月〜3年

1〜3ヶ月に1回

6〜10歳向けプランあり

clearcorrect
(クリアコレクト)

15万〜70万円

部分〜全体

3週間〜3年

1〜3ヶ月に1回

公式記載なし

SmileTRU
(スマイルトゥルー)

25万〜65万円

部分

3〜8ヶ月

2週間に1回

全ての歯が永久歯かつ身長が伸びなくなったら

AsoAligner
(アソアライナー)

10万〜40万円

部分

4ヶ月〜1年半

1ヶ月に1回

公式記載なし

キレイライン矯正

23.1万〜48.1万円

部分

5ヶ月〜1年3ヶ月

1ヶ月半〜3ヶ月に2回

男性16歳以上
女性14歳以上
3〜12歳プランあり

Oh my teeth
(オーマイティース)

33万円
66万円

部分〜全体

平均3ヶ月
平均6ヶ月

最低1回

永久歯列期〜

hanaravi
(ハナラビ)

33万円
49.5万円
66万円

部分〜全体

5ヶ月〜1年半

最低1回

15〜49歳

Zenyum
(ゼニュム)

32.45万円
57.5万円
66万円

部分〜全体

3〜15ヶ月

最低2回

18歳以上

hanalove
(はならぶ)

21.78万円〜
34.8万円〜
77万円〜

部分〜全体

5ヶ月〜2年

最低1回

18歳以上

DPEARL
(ディパール)

30.8万円
42.9万円
55.44万円
69.3万円
83.16万円
99万円

部分〜全体

5〜13ヶ月
(※ロング×2は14ヶ月以上)

原則月1回

公式記載なし

マウスピース矯正ローコスト

30万円〜
45万円〜
55万円〜

部分〜全体

3ヶ月半〜1年半

2ヶ月に1回

男性16歳以上
女性14歳以上

EMININAL
(エミニナル)

13万〜47万円
52万〜86万円

部分〜全体

約3ヶ月〜1年半

最低1回

15歳以上

湘南マウスピース

9.98万円〜
※片顎

部分

平均6ヶ月〜

4〜8週間に1回

公式記載なし

Beforedent
(ビフォーデント)

16.5万〜50.8万円

部分

3ヶ月〜1年

初回1回のみ

公式記載なし

We Smile
(ウィ・スマイル)

10.78万〜66万円

部分〜全体

1ヶ月半〜10ヶ月

2〜3ヶ月に1回

高校生〜

@smile
(アットスマイル)

12万〜45万円

部分〜全体

1ヶ月〜1年

1ヶ月に1回

男性16歳以上
女性14歳以上

WHITELIGN
(ホワイトライン)

22万〜46.2万円

部分〜全体

3〜9ヶ月

2ヶ月に1回

公式記載なし

参考記事:【マウスピース矯正24種類比較】あなたにおすすめのブランドはどれ?

マウスピース矯正ができるかどうか相談してみよう

マウスピース矯正は透明で目立たない矯正として人気です。

近年は安いマウスピース矯正ブランドが増え、予算や通いやすさなど自分に合ったブランドを比較検討できるようになってきました。

しかし、マウスピース矯正ができるかどうかは歯並びの状態によって決まります。

まずは気軽な気持ちで、あなたの歯並びの乱れがマウスピース矯正でなおせるかどうか、クリニックで診てもらいましょう。

Oh my teethのカウンセリング中の画像

あなたの歯並びをマウスピース矯正で治せるかどうかを詳しく知るにはクリニックでの精密検査が必須。精密検査にはお金がかかるケースがほとんどです。

しかしマウスピース矯正Oh my teethでは、ドクターによる口腔内診査・歯型スキャン・レントゲン撮影が無料で受けられます。所要時間は最短30分。診断結果は最短即日でLINEに送信します。

まずはお気軽に無料診断へお越しください。

矯正モニターに応募する

※本記事に掲載している比較表はOh my teethが各社の公開情報を元に独自の観点でまとめたもので、網羅性・正確性を完全に担保するものではありません。記載しているサービス内容は、記事更新時点の各社公開情報に基づいたものです。詳しい情報が開示されていないものは掲載しておりません。最新の情報は必ず各社ホームページをご確認ください。比較表の掲載情報に問題がある場合、次回更新時にブランド掲載を希望する場合は、お手数ですが「[email protected]」までご連絡ください。

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