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歯科矯正
最終更新日:2024年12月23日

リテーナーしてるのに後戻りするのはなぜ?再矯正の必要性も解説

タイトル:矯正後の後戻りなぜ起きる?

歯科矯正後、リテーナーしているのに後戻りする原因は、装着時間不足にあるのがほとんどです。矯正治療直後は、リテーナーの装着時間をしっかり確保する人が多いですが、徐々にその意識が薄れ、後戻りも発生しやすくなってしまいます。

本記事を読めば、後戻りの原因や再矯正についても判断できるようになります。「後戻りしはじめているかも」という不安がある人はぜひ参考にしてください。

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歯科医師

西尾万樹

東京表参道矯正歯科 院長。北海道医療大学歯学部卒業。2018年歯科医師免許取得。旭川医科大学病院口腔外科にて研修後、矯正歯科勤務。2020年コスメコンシェルジュ取得。

後戻りを最短2ヶ月で改善できるマウスピース矯正
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歯科矯正後に後戻りする確率はほぼ100%

後戻り100% 矯正と保定期間なるべく長く

矯正治療終了後、リテーナー(保定装置)を装着しないとほぼ100%後戻りが生じます。

どのくらい後戻りが起こるかは症例によって異なり個人差が大きいですが、矯正後の後戻りは避けられません。

後戻りは矯正方法(ワイヤー矯正、マウスピース矯正など)にかかわらず起こります。歯の移動量が多い場合は特に、後戻りが起きやすくなります。

リテーナーしてるのに後戻りすることはある?

矯正後、歯科医師の指示通りにリテーナーを装着すれば、後戻りのリスクは下げられます。

もしもリテーナーをしているのに後戻りをしてしまったのだとしたら、装着時間に問題がある可能性があります。

リテーナーは矯正期間と同じ期間、装着しなければいけません。たとえば、矯正期間に2年かかったとすれば、リテーナー装着期間も2年必要です。

装着時間は最初は1日20時間以上、その後は歯並びの状態を見て歯科医師が判断し、最終的に就寝時のみに使用するよう徐々に装着時間を短くしていきます。

保定期間中にも関わらず自己判断で日中外している時間が多かったり、就寝時に装着するのを怠ったりしてしまうと、後戻りの原因に。

このような後戻りの原因やリテーナーの装着時間については、後ほど改めて詳しく解説します。

10年経っても後戻りのリスクはある

リテーナーはできる限り装着することをおすすめします。

保定期間を過ぎても、就寝時は装着し続けるのが理想的です。

なぜなら加齢や舌の癖などの口腔習癖、噛む力などによって、歯は一生動き続けるからです。

こちらの論文では、固定式(着脱不可)のリテーナーをつけていても、後戻りの約半分は保定開始後の最初の2年間に発生し、保定後10年経っても後戻りのリスクがあることが示されています。

つまり取り外しができないリテーナーをつけていても、後戻りが発生することはあるのです。そのため着脱可能なリテーナーを使用している人は特に、装着時間をしっかり確保できるように注意しましょう。

【参考文献】
Stability of orthodontic treatment outcome: Follow-up until 10 years postretention

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矯正のゴールは矯正期間が終わることだけではなく、保定期間までを指します。

リテーナーの調整にも通院がいる場合が多いので、矯正を始める前に確認し計画を立てましょう。

コチラのマウスピース矯正では、初回の無料診断のみの来院で矯正ができます。矯正期間中だけでなくリテーナーの注文まで来院ナシ※で出来ます。

※歯並びの状態によっては複数回の通院が必要

リテーナーは矯正中の最終ステップのマウスピースをそのまま使えます。

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矯正後の後戻りは注意すれば防げる!

後戻りの原因3選

「後戻り」とは、歯科矯正治療によってきれいに整えた歯並びが、時間の経過とともに元の状態に戻ってしまう現象のこと。特に矯正直後は歯が不安定な状態なので、リテーナーをつけないと後戻りをはじめてしまいます。

その原因は主に3つあります。

①リテーナーの装着不足

歯の後戻りをできるだけ防ぎ、動かした歯の位置を保つために装着する装置を「保定装置(ほていそうち)」といいます。矯正歯科治療終了後は基本的に保定装置を患者に装着してもらいます。

(保定装置を装着せずに、上下の歯の噛み合わせで後戻りを防ぐことを自然保定といいます)

取り外しができる保定装置(例:マウスピース)を上顎に、取り外しができない保定装置(例:舌側弧線装置、リテーナー)を下顎に装着することが一般的です。取り外しができる保定装置の場合、ご自身で取り外しができますので、装着しなくなれば歯は後戻りしやすいです。

装着時間が短いと後戻りの可能性が高くなります。

フィックス(固定式)リテーナーのメリット・デメリット【歯科医師監修】

②頬杖や横向き寝など外からの力の作用

頬杖をつくと顎に大きな負担をかけてしまいます。また無意識でやってしまうことも多いため、癖になっている人もいるでしょう。

頬杖や横向き寝を日常的に行い続けると、少しずつ歯が動いてしまう原因になってしまいます。

特に頬杖を頻繁についていると内側に圧力がかかり、前歯が前に押し出され出っ歯になる可能性があります。

③口腔内の力:舌の力や噛む力

舌を前に出す癖があると歯と歯の間に隙間ができることがあります。舌は筋肉の塊であり、非常に強い力が歯にかかります。保定期間中に歯と歯の間に隙間が出来ている場合、舌癖のある患者さんが多いです。

噛む力は前方にベクトルが向いています。歯が前方方向に若干傾斜して生えているためです。長い時を経て歯は前の方に少しずつ動いていき、前歯のスペースが足りくなって、ガタガタの歯並びになります。

親知らずによる圧力

親知らずが横方向に生えると、前歯に圧力がかかり歯並びがガタガタになるという説があります。あくまで一説なので、本当に関係しているかはわかりません。

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「後戻りしてしまった」といっても、再矯正をした方がいいのか判断に迷う場合もあるでしょう。

ここからは再矯正をする判断基準と、再矯正にかかる費用をご紹介します。

再矯正の判断基準

「出っ歯になってきた」「前歯の隙間が目立つ」など、本人が気になり、コンプレックスになっている場合は再矯正をした方がいいでしょう。

また、大きく後戻りをしてしまい、リテーナーがはめられなくなった場合も再矯正をおすすめします。

若干の後戻りで、リテーナーがはめられる状態なら、リテーナーの装着時間をしっかり確保することでなおる可能性があります。しかしリテーナーがはめられなくなるほど後戻りしてしまい、思うように噛めないなど機能的な問題が出てしまっている場合は、歯科医院に再矯正の相談をしてみましょう。

たとえ再矯正で再び歯並びが整っても、後戻りのリスクはつきものです。再度歯並びが乱れないように、リテーナーの装着を忘れないようにしましょう。

後戻りしたら費用はいくらかかる?

再矯正にかかる費用は、歯並びの状態によって異なるため一概には説明できません。

噛み合わせに問題がなく、わずかな乱れを部分的に再矯正するのであれば、部分矯正が適応になることもあります。

クリニックによっては、後戻りした人を対象とした「再矯正プラン」を設定しているところも。この場合、歯並びの状態によっても異なりますが、10万円台から治療が可能なケースもあります。

後戻りが気になる場合は、一度クリニックに行って相談してみましょう。

噛み合わせまで治すなら全体矯正が必要に

噛み合わせを含めて再矯正をする場合には、全体矯正が必要です。この場合、最初の矯正と同額程度の費用がかかることもあります。

ただし前回ワイヤー矯正だった方でも、再矯正ではマウスピース矯正が適応になるケースもあるでしょう。ワイヤー矯正やマウスピース矯正の全体矯正・部分矯正の費用の目安は以下をご覧ください。

全体矯正

部分矯正

表側矯正

60万〜130万円

30万〜60万円

裏側矯正

100万〜170万円

40万〜70万円

ハーフリンガル矯正

80万〜150万円

35万〜65万円

マウスピース矯正

60万〜100万円

10万〜40万円

再矯正するなら今度こそ最後にしたい!

もし再矯正をするなら、今度は保定期間まで続けられる矯正を選びたいですよね。

ワイヤー矯正では、矯正期間の器具とリテーナーが異なり着脱に慣れていないため途中で辞めてしまう人が多いようです。

一方で、マウスピース矯正では最初からマウスピースの着脱をするので保定期間もそのまま続けられます。

コチラのマウスピース矯正では、LINEで毎日の装着時間をチェックできるので97%のユーザーが矯正を続けられています。(一般的な矯正の離脱率は約30%※)

※自社調査 2021年7月、n=3,000

継続率97%

継続率97%:2022年1月〜10月にOh my teethで矯正を開始したユーザーを対象とした実績値

保定期間も続けられる矯正の詳細

再矯正の方法とメリット・デメリット

再矯正の方法

後戻りをしてしまった場合、自力で治すことは不可能です。「少しの後戻りだから」といって無理に自分で歯や歯茎をかけてしまうと、歯並びがさらに悪くなる可能性さえあります。

後戻りしてしまった歯並びを再び整えるには、歯科医院での再矯正が必要です。再矯正をする主な方法を5つ紹介します。

ダイレクトボンディング

ラミネートベニア

セラミック矯正

ワイヤー矯正

マウスピース矯正

内容

ハイブリッドセラミックで見た目を修復する。歯科矯正治療ではない

歯の表面を少し削ってセラミックでできた薄い板を貼り付ける。歯科矯正治療ではない

歯を削りセラミックでできた被せ物で見た目を整える。歯科矯正治療ではない

ブラケットとワイヤーで歯を動かす

透明なマウスピース型の矯正装置を用いて歯を動かす

費用目安

1歯あたり3〜5万円

1歯あたり5〜15万円

1歯あたり8〜15万円

30万円〜

10万円〜

メリット

・直接材料を詰めるので1回の治療で終わる
・天然歯に近い仕上がり

・経年劣化がほとんどない
・治療期間が短い

・歯並びと歯の色を同時に改善できる
・後戻りのリスクがない

・適応症例が広い
・自己管理不要

・透明な装置なので目立たない
・外して洗ったり歯磨きできるため口腔内を清潔に保てる

デメリット

・経年劣化する
・奥歯など強い力がかかる部位には向いていない

・健康な歯を削る
・食いしばりや歯ぎしりで欠けることがある

・神経の治療が必要になることがある
・割れたり欠けたりした場合のコストが高い

・歯の表面に装置をつけると目立つ
・装置で口腔内を傷つける場合がある

・ワイヤー矯正と比較すると適応症例が限られる
・自己管理が必要

※ダイレクトボンディング・ラミネートベニア・セラミック矯正は歯を動かして矯正する方法ではなく、詰め物や被せ物で見た目を整える方法です。

ダイレクトボンディング:費用目安 1歯あたり3万〜5万円程度

ハイブリッドセラミックという白い詰め物を用いて見た目を修復する方法です。特に前歯のすきっ歯の修復によく用いられる方法です。

ダイレクトボンディングのメリット・デメリットtoggle-arrow

ダイレクトボンディングのメリット・デメリットを紹介します。

ダイレクトボンディングのメリット

  • 歯を削る量が少なくて済む

  • 直接材料を詰めていくので、1回の治療で終わる

  • 天然歯に近い自然な仕上がりになるので、見た目がきれい

ダイレクトボンディングのデメリット

  • 時間の経過とともに着色や変色が目立つ

  • 年月の経過により治療した部分に隙間ができ、その部分が虫歯になりやすい

  • 強度が低いため奥歯など強い力がかかる部位には向いていない

ラミネートベニア:費用目安 1歯あたり5万〜15万円程度

歯の表面だけを少しだけ削ってセラミックの薄い板を貼り付け、歯の形を整える方法です。前歯に少しすき間がある人に使われ、上の前歯に使用されることが多いです。

ラミネートベニアのメリット・デメリットtoggle-arrow

ラミネートベニアのメリット

  • 歯を削る量が少ないため、しみるなどの影響を心配しなくてよい

  • 時間の経過による変色はほとんどなく、自然な白さを長く維持できる

  • 治療期間が短い

ラミネートベニアのデメリット

  • 保険適用外で費用が5万〜15万円ほどかかる

  • 歯を削る量が少ないといっても、健康な歯を削ることになる

  • 食いしばりや歯ぎしりなど、無意識でかかる大きな力により欠けてしまう場合もある

セラミック矯正:費用目安 1歯あたり8万〜15万円程度

自分の歯を削り、それを土台にしてセラミックでできた被せ物を被せて見た目を整える方法です。歯の色や形は自由に選択でき、数回の通院で治療できます。

セラミック矯正のメリット・デメリットtoggle-arrow

セラミック矯正のメリット

  • 歯並びや色、形、大きさなど自分の理想の仕上がりにできる

  • 歯列矯正の治療期間に比べて、2〜3ヶ月程度の短期間で治療ができる

  • 後戻りの心配がないため、リテーナーをつける必要がない

セラミック矯正のデメリット

  • 健康な歯を削る

  • 削る量が多い歯だと神経の治療が必要になるケースもある

  • 割れたり欠けたりした場合作り直しになることもあるため、その際の費用が初回と同じようにかかる

ワイヤー矯正:費用目安 30万円〜

ブラケットとワイヤーで後戻りした歯並びを再び動かして整える方法です。後戻りが比較的軽度の場合は部分矯正で対応できるケースもあります。

ワイヤー矯正のメリット・デメリットtoggle-arrow

ワイヤー矯正のメリット

  • マウスピース矯正に比べて細かい調整がしやすい

  • 適応できる症例が多い

  • 装置が取り外せないため自己管理が不要

ワイヤー矯正のデメリット

  • 歯の表側に装置をつけると目立ってしまう

  • 取り外しができないため食事や歯磨きがしにくい

  • 装置で口腔内を傷つけてしまう場合がある

マウスピース矯正:費用目安 10万円〜

薄く透明に作られたマウスピース型の矯正装置を使って、後戻りした歯並びを整える方法です。ワイヤー矯正と同様、後戻りが軽度の場合は部分矯正で対応できる可能性があります。

マウスピース矯正のメリット・デメリットtoggle-arrow

マウスピース矯正のメリット

  • マウスピース型の矯正装置は薄く透明のため目立たない

  • 装置を外して飲食ができる

  • 装置を外して洗ったり歯磨きができるため、口腔内を清潔に保てる

マウスピース矯正のデメリット

  • 歯並びによってはマウスピース矯正ができない

  • 取り外しができるため自己管理が必要

  • マウスピース型の装置が歯全体を覆うため、マウスピースの厚みで奥歯の噛み合わせに違和感を感じる場合がある

歯科矯正とは?自分に合う種類の選び方

後戻りから再矯正した症例を紹介

ここでは実際に、過去に矯正をしていて後戻りしてしまった人の再矯正の症例を紹介します。

後戻りユーザーのマウスピース矯正 Oh my teethの症例(部分矯正)
  • 年齢・性別:20代後半男性

  • 総額:33万円 (税込)

  • 期間:2ヶ月

  • 備考:非抜歯/部分矯正/研磨処置込

小学生の頃にワイヤー矯正を経験し、その後リテーナーの装着を怠ったことから後戻りをしてしまったユーザーの症例です。2ヶ月で下の歯のがたつきが改善されました。

後戻りユーザーのマウスピース矯正 Oh my teethの症例
  • 年齢・性別:20代男性

  • 総額:33万円 (税込)

  • 期間:6ヶ月

  • 備考:非抜歯/部分矯正/研磨処置込

高校生のときにワイヤー矯正の経験があるユーザーの症例です。海外滞在中にリテーナーを失くしてしまい、すぐに帰国してかかりつけの歯医者を受診できず、かと言って海外で新しいかかりつけの歯医者を見つけることもできず、後戻りをしてしまったそうです。

後戻りユーザーのマウスピース矯正 Oh my teethの症例
  • 年齢・性別:30代女性

  • 総額:33万円 (税込)

  • 期間:3ヶ月

  • 備考:非抜歯/部分矯正/研磨処置込

中学生の頃にワイヤー矯正を経験しているユーザーの症例です。リテーナーの装着を怠ってしまい、後戻りしてしまいました。Oh my teethのBasicプラン(上下前歯の部分矯正プラン)に適合し、3ヶ月で前歯のガタつきが改善されました。

マウスピース橋正(Oh my teeth含む)の主なリスク:虫歯・歯周病・ブラックトライアングル・歯根吸収・歯肉退縮・1日20時間以上のマウスピース装着が必須・マウスピースにより痛みを感じる可能性・治療中に一時的にかみ合わせに不具合をきたす可能性・リテーナーを最低1年間は1日20時間以上装着、その後徐々に着用時間を減らし、2年目以降は夜間のみの着用推奨。

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矯正後はリテーナーを装着して後戻りを予防しよう

矯正後の後戻りを防ぐためにはリテーナーを正しく装着することが重要です。

わずかな後戻りならリカバリーすることもできるため、後戻りが気になりはじめた場合もリテーナーの装着時間を今一度見直しましょう。

マウスピース矯正「Oh my teeth」には、最初の矯正から10年以上経ったのち、再矯正を決意したユーザーも。詳しくは以下のユーザーインタビューをご覧ください。

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