マウスピース矯正中に飴は食べられる?つけたまま飲食するリスク
「マウスピース矯正中に装置をつけたまま飴を食べても大丈夫?」
このような疑問はありませんか?
飴のように、気軽に食べられるお菓子はついつい口にしたくなりますよね。しかし、マウスピース矯正中は、装置をつけたまま飴を食べることはおすすめできません。
本記事では、マウスピースをつけたまま飴を舐めるリスクについて解説。口の乾燥や喉が痛くなったときの対処法についても紹介しますので、マウスピース矯正中に飴を食べていいのか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
木村真由美
Oh my teethでのマウスピース矯正を経て、2021年6月に株式会社Oh my teethにジョイン。マウスピース矯正経験者としてOh my teethのオウンドメディア「歯科矯正ブログ」にて記事を更新中。ミッションは「歯並びに悩むすべての方に歯科矯正の確かな情報をお届けすること」。
目次
マウスピース矯正に関する疑問は、治療開始前に解消しておくことが大切です。マウスピース矯正Oh my teethでは、歯科医師による相談を無料で受けられます。
Oh my teethでは、「マウスピースをつけたまま飴を食べるのはNG」とお伝えしています。
なぜなら、飴を舐めずに噛んでしまうと、マウスピースが破損するリスクがあるからです。さらに、飴の糖分がマウスピースの内部に入ってしまうと、虫歯のリスクも高まります 。
そもそも虫歯とは、虫歯菌が歯についた糖分を食べ、酸を生成することで歯のエナメル質が溶けてしまう病気です。溶けたエナメル質は自然になおることはなく、治療が必要です。
マウスピース矯正中に虫歯になると、矯正治療を一時中断して虫歯治療を優先することがあり、それにより治療期間が延びてしまう可能性があります。
また、虫歯が大きく、詰め物や被せ物の治療が必要になると、マウスピースが歯型と合わなくなり作り直しが必要になります。
このようなリスクを避けるためにも、飴は必ずマウスピースを外してから食べましょう。
↓公式Instagramアカウントでも矯正に関する情報発信をしています。
マウスピースを外せば飴は食べられますが、その後のケアが重要です。ここでは、2つの注意点を紹介します。
食べたあとは歯磨きしてからマウスピースを再装着する
飴を食べたあとは、砂糖がお口の中に残っている状態です。そのままマウスピースを再装着すると糖分を閉じ込めてしまい、虫歯のリスクが高まります。
食べたあとは必ず歯を磨いてからマウスピースを再装着しましょう。また、歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシなど使って歯と歯の間の汚れもしっかりと取り除くと虫歯のリスクを減らせます。
マウスピースの装着時間が不足しないように注意する
飴を食べる際は、マウスピースを一時的に外さなければなりません。しかし、食べる時間やその後の歯磨きを含めると、10〜15分程度マウスピースを外すことになります。
マウスピースは1日20〜22時間の装着が必要です。長時間飴を舐めていたり、回数が多かったりすると、装着時間を下回ってしまいます。連日装着時間が不足すると、計画通りに治療が進みません。
そのため、飴を食べたあとはすぐにケアを行い、マウスピースを再装着して装着時間を確実に確保しましょう。
マウスピースを外せばどんな種類の飴も食べられます。
しかし、虫歯予防の観点から以下の糖類が含まれている飴は控えるのが賢明です。
砂糖
はちみつ
ブドウ糖
果糖
水飴
麦芽糖 など
マウスピース矯正中に飴を食べたい場合は、キシリトール100%のものをおすすめします。キシリトールとは、トウモロコシの芯や白樺から作られる糖アルコールの一つ。虫歯菌による酸の生成を抑え、虫歯予防の効果が期待できます。
キシリトール100%の飴もマウスピースを外した状態で食べ、食後は必ず歯を磨きましょう。また、市販のキシリトールの飴には、ほかの甘味料が含まれていることが多いため、虫歯予防を目的とする場合は歯科専売の製品を選ぶことをおすすめします。
なお、キシリト ールは過剰に摂取するとお腹を下す可能性がありますので、摂取量には注意してください。
マウスピースをつけたまま摂取できる飲食物は水や炭酸水だけです。冷水や常温水は問題なく飲めますが、お湯はマウスピースの形状を変えてしまう可能性があるため避けましょう。
お茶やブラックコーヒーは糖分を含まないため安全と思われがちですが、これらの飲み物はマウスピースや歯を変色させてしまう可能性があります。マウスピースが黄ばむと矯正器具が目立つようになり、マウスピース矯正のメリットを損ねてしまいます。
また、透明であってもフレーバーウォーターやスポーツドリンクは、多くの糖分を含んでいるため避けるべきです。
マウスピースをつけている間は、水以外のものを摂取しないように心がけましょう。
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マウスピースをつけたままの飲食は、食べにくいだけではありません。
マウスピースはプラスチック製であるため、硬い食べ物や熱い飲み物によって変形や破損が起こりやすいです。また、色の濃い飲食物はマウスピースが変色し、見た目が損なわれます。特にコーヒーは、一杯飲むだけでもマウスピースの変色を引き起こします。
さらに、つけたまま飲食することによって食べかすや飲み物がマウスピースの中に閉じ込められると、虫歯や歯周病のリスクが高まる原因に。
マウスピースをつけたままの飲食はたくさんのリスクがあるので、水以外の摂取は避けましょう。
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飴を食べたくなる場面は、気分転換や集中したいとき、口寂しいとき、口の渇きなどが挙げられます。特にマウスピース矯正中は、ほとんどの方が口腔内の乾燥を経験するため、飴が手放せない方もいるかもしれません。
なぜ、マウスピース矯正中は口腔内が乾燥しやすいのでしょうか。
その理由は、マウスピースの厚みにあります。マウスピースの厚みはおよそ0.5mmで、上下合わせると1mmです。
歯並びの状態によってはマウスピースの厚みが原因で、口が開いたままの状態になることも珍しくありません。その結果、口呼吸が多くなり口腔内の乾燥を引き起こしてしまうのです。
さらに口呼吸は口腔内の乾燥だけでなく、冷たく乾燥した空気が直接喉に触れるため、喉の痛みや不快感を引き起こすこともあります。
また、唾液の分泌量を低下させるため、唾液による抗菌作用が得られず感染症の抵抗力を弱めてしまい、喉の痛みにつながることもあります。
マウスピース矯正を行っていると、口腔内の乾燥や喉の痛みに悩まされることがあります。しかし、飴を食べる以外にも症状を軽減する方法があります。
鼻呼吸を意識する
マスクをつける
こまめに水を摂取する
お口の中を清潔に保つ
鼻呼吸を意識する
マウスピースをつけていると口呼吸になりがちです。口呼吸は口腔内の乾燥や痛みの主な原因の一つになります。まずは、口呼吸から鼻呼吸に切り替える努力をしましょう。
一度身についた口呼吸の癖を改善するには根気が必要ですが、常に意識することで次第に鼻呼吸が習慣化していくはずです。
マスクをつける
マウスピース矯正中はマスクをつけて過ごすのも一つの手です。
特にエアコンの効いた室内や乾燥する環境下では、マスクが冷たく乾燥した空気を遮断してくれます。
こまめに水を摂取する
口腔内の乾燥を防ぐ最も簡単な方法は、水分を摂取することです。口の中だけでなく、喉にも潤いを与えられます。
マウスピースをつけたままでも水は摂取できるので、こまめな水分補給を心がけましょう。
お口の中を清潔に保つ
マウスピースをつけている間は唾液の流れが妨げられ、口腔内の細菌が繁殖しやすい環境になります。口腔内が不衛生になると喉に炎症を引き起こし、痛みが生じてしまう可能性があります。
マウスピース矯正中は、口腔内を常に清潔に保つことが重要です。特に食後は歯磨きを怠らないようにしてください。また、マウスピースも清掃し、細菌の蓄積を防ぎましょう。