歯並びが良い・悪いを決める4つの条件

「歯並びが気になって笑顔に自信が持てない」「そもそも歯並びが良い・悪い基準って?」とお悩みではありませんか?
本記事では、良い歯並びの条件や、歯並びが悪い原因、良い歯並びのメリットを紹介します。
歯並びで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

良い歯並びには条件があります。それは見た目だけでなく、上下の歯が正しく噛み合っているかです。
ここでは、正しい噛み合わせについて解説します。
歯列弓が綺麗なアーチ型をしているか?
顔の中心と上下の歯の中心が揃っているか?
上下の歯がしっかり噛み合っているか?
噛み合わせると上の歯が下の歯をやや覆うか?
①歯列弓が綺麗なアーチ型をしている
歯列弓(しれつきゅう)とは、歯が並ぶ弧状のラインのことを指します。
理想的な歯列弓は上下ともにバランスの取れたアーチ型を描いており、歯が整然と並んでいる状態です。
一方で、下記のようなV字型やコの字型、左右非対称の形になっていると、歯が重なりやすくなったり、噛み合わせに影響を及ぼしたりすることがあります。

こうした歯列弓の乱れは、生まれつきの骨格だけでなく、成長期の指しゃぶりや舌の癖などの習慣が関係していることもあります。
②顔の中心と上下の歯の中心が揃っている
一見すると歯並びが整って見えても、顔の中心と上下の歯の中心がずれていることがあります。
このずれは「正中のズレ」と呼ばれ、噛み合わせの適切さを判断する一つの基準になります。
③上下の歯がしっかり嚙み合っている
歯並びが良いとされるには、上下の歯がしっかりと噛み合っていることが重要です。
具体的には、以下のような状態が正しい噛み合わせの目安とされています。
奥歯がしっかり嚙み合っている
歯冠が前後・左右に方向に過度に傾いていない
歯のねじれがない
歯と歯の間に隙間がない
歯並びの彎曲(わんきょく:弓なりに曲がること)が平坦か小さな弧を描く程度
このような噛み合わせが整っていると、見た目だけでなく、咀嚼や発音といった機能面にも良い影響を与えます。
④嚙み合わせると上の歯が下の歯をやや覆う
上下の前歯の噛み合わせも、歯並びの良さを判断する大切なポイントです。
自然に噛み合わせたとき、上の前歯が下の前歯の先端に2〜3mm程度(およそ3分の1〜4分の1程度)かぶさるのが理想的とされています。
このバランスが崩れると、噛み合わせが崩れ、さまざまな不正咬合(ふせいこうごう)と診断されることがあります。

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歯並びが悪いことを、専門的には「不正咬合」と言います。これは上の歯と下の歯の関係性にズレが生じている嚙み合わせのこと。
主な不正咬合は、以下の4つです。
①出っ歯(上顎前突)
通常、上の前歯は下の前歯よりも2~3mm程度前に出ています。一方上顎前突、いわゆる出っ歯は、上の前歯が下の前歯より4mm以上出ている状態。
出っ歯につながる悪習慣としては、指しゃぶりや下唇を噛む癖などが挙げられます。
②受け口(反対咬合)
受け口は、上の歯よりも下の歯が前に出ている状態です。先天的要因やあごの成長期・生え変わり時期の癖が原因として考えられます。
たとえば成長期の口呼吸やポカン口を改善することで、唇の筋力により、 下あごの成長を抑制する効果が期待できます。
③歯並びの凸凹(叢生)
歯並びが凸凹している状態を叢生(そうせい)と言います。歯の生えるスペースの不足や歯の捻れが影響しています。
歯並びがガタガタしていると歯磨きがしにくいため、むし歯や歯周病のリスクが高くなってしまいます。
④開咬
開咬は、嚙み合わせると上下の前歯の間に隙間ができてしまう状態です。食べ物を前歯でうまく噛みきれないほか、発音にも影響します。
開咬の原因になる悪習慣としては、指しゃぶりや舌で前歯を押し出す癖などが挙げられます。

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歯並びが良いと、次のような5つのメリットがあります。
虫歯や歯周病リスクが低い
口臭リスクが低い
食べ物を十分に咀嚼できる
発音が明瞭
笑顔に自信が持てる
①虫歯や歯周病リスクが低い
虫歯や歯周病の原因は、食べかすや磨き残しなどです。
良い歯並びの場合、歯列弓も理想的できれいなアーチを描いているので、歯ブラシが届きやすく口の中を清潔に保ちやすいです。
一方、歯並びが悪いと歯と歯が重なり歯ブラシがすみずみまで行き届きません。
慢性的に汚れが残るので、良い歯並びの方と比較して虫歯や歯周病になるリスクが高くなります。
②口臭リスクが低い
口臭は、口の中に残った汚れや虫歯・歯周病・舌に付いた汚れなどが原因で発生します。
歯並びが悪いと食べかすや磨き残しが残りやすく、それらが口臭の発生源になります。
その点、歯並びが良いと、歯ブラシで汚れを落としやすく、口臭が発生するリスクも低い