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最終更新日:2025年7月4日

口ゴボは歯科矯正で治る?治らないケースや費用について徹底解説

口ゴボは歯科矯正で治る?治らないケースや費用について徹底解説

口ゴボは歯並びに原因がある場合は、歯科矯正で治療が可能です。ただし、骨格や唇の組織が原因の場合は、美容整形などで改善します。

とはいえ、自分の口ゴボが矯正で治るものなのか、判断しづらいという方も多いですよね。

本記事では、口ゴボをタイプ別に紹介し、それぞれの治療法を解説します。

また、口ゴボになる原因や治療方法、症例写真もあわせて紹介するので、口元や横顔がきになる方はぜひ最後までご覧ください。

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歯科医師

西尾万樹

東京表参道矯正歯科 院長。北海道医療大学歯学部卒業。2018年歯科医師免許取得。旭川医科大学病院口腔外科にて研修後、矯正歯科勤務。2020年コスメコンシェルジュ取得。

目次

口ゴボとは

口ゴボとは、口元が前に突出している状態を指す言葉です。医学用語ではなく、主に美容や矯正治療の分野で使われています。

横顔を見たときに、鼻先と顎先を結んだライン(Eライン)よりも口元が前に出ていると、口ゴボと判断されることが多いです。

この状態の原因はさまざまで、特に、出っ歯や上下の前歯の傾きが原因で口元が出ている場合、噛み合わせにも影響を及ぼすことがあります。

また、幼少期の指しゃぶりや口呼吸などの生活習慣が、歯や顎の発達に影響を与えることもあります。

口ゴボは見た目の印象を左右するだけでなく、口呼吸になりやすい、発音がしにくい、顎に負担がかかるといった問題を引き起こすこともあります。

口ゴボをセルフチェックする方法

Eラインセルフチェック

自分が口ゴボかどうかを判断するためには、以下のセルフチェック方法を試してみましょう。

口ゴボのセルフチェック方法
  • Eラインを確認する
    鏡の前に立ち、横顔の鼻先と顎先を結んだライン(Eライン)をチェックしてみましょう。理想的なフェイスラインでは、上唇・下唇がこのラインに軽く触れるか、やや内側に収まるとされています。

  • 唇を閉じるときの違和感を確認する
    力を入れずに自然に唇を閉じてみましょう。もし、唇を閉じるのに力が必要だったり、顎にシワが寄ったりする場合は、口元が前に出ている可能性があります。

  • 正面からの顔のバランスを見る
    口ゴボの場合、正面から見ると口元の膨らみが目立ちやすく、鼻や顎とのバランスが崩れているように感じることがあります。また、ほうれい線が目立ちやすいのも特徴の一つです。

  • 横からの写真を撮る
    横顔を撮影し、Eラインのバランスを確認してみましょう。客観的に自分の顔をチェックすることで、気づかなかった口元の突出を発見しやすくなります。

セルフチェックの結果、口元が気になる場合は、専門の歯科医に相談することをおすすめします。

口ゴボは自力では治せないので注意

口ゴボは、骨格や歯並びが関係しているため、基本的に自力で改善することはできません。

特に、骨格由来の口ゴボの場合、マッサージや筋トレでは大きな変化を期待するのは難しいです。

SNSやインターネット上では、「口周りの筋肉を鍛えれば治る」「マッサージで口ゴボを解消できる」といった情報が見られます。しかし、骨や歯の位置を変えることはできません。

口ゴボを根本的に改善したい場合は、歯科医院や矯正専門医に相談することが大切です。

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歯科矯正で治る口ゴボの症例3つ

歯科矯正で治る口ゴボの例

口ゴボは歯科矯正によって改善できる場合があります。

特に、口元の突出が歯並びや噛み合わせに関係しているケースでは、矯正治療によって口元のバランスを整えることが可能です。

ここでは、歯科矯正で改善できる代表的な3つの症例を紹介します。

①出っ歯によって口先が出ている

出っ歯(上顎前突)の状態では、上の前歯が前方に傾いているため、口元が突出して見えます。このタイプの口ゴボは比較的多く、矯正治療によって改善しやすい症例の一つです。

出っ歯には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正(インビザライン)などで前歯を後ろに下げることで口ゴボを改善できます。

②歯並びの乱れによって受け口になっている

受け口(下顎前突)の場合、下の前歯が上の前歯より前に出ているため、口元が突出して見えることがあります。

顎の骨格が関係している場合もありますが、歯並びが原因で受け口になっている場合は、矯正治療で改善できます。

③歯並びは悪くないのに口先が出ている

歯並びが整っているにもかかわらず口ゴボに見える場合、歯の傾きや顎の骨格が影響していることがあります。

このタイプの口ゴボは、自分では歯並びが問題ないと思っていても、実際には軽度の歯の傾きや噛み合わせの影響を受けていることが多いです。

こちらのケースも、歯列矯正で歯を適切な位置に動かすことで口元がスッキリすることがあります。

軽度のケースでは、非抜歯矯正で対応可能ですが、重度の場合は抜歯矯正を行い、スペースを作ることで歯を後ろに動かすことができます。

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歯科矯正で治らない口ゴボの症例4つ

(画像)

口ゴボは歯列矯正によって改善できるケースが多いですが、原因によっては矯正治療だけでは治らない場合もあります。

特に、骨格や口元の構造が関係している場合は、外科手術や美容整形を併用する必要があることもあります。

ここでは、歯科矯正だけでは改善が難しい代表的な症例を4つ紹介します。

骨格に原因がある場合

口ゴボの原因が顎の骨格にある場合、歯を動かす矯正治療だけでは改善が難しくなります。

特に、上顎の骨が全体的に前に突出している場合や、下顎が小さく相対的に上顎が出て見えるケースでは、歯並びを整えるだけでは横顔のバランスを大きく変えることはできません。

鼻や唇に整形が必要な場合

口ゴボの印象は、歯や顎の位置だけでなく、鼻や唇の形によっても影響を受けます。

たとえば、鼻が低く、唇が厚い場合、相対的に口元が強調され、口ゴボが目立つことがあります。

この場合、歯列矯正だけでは根本的な改善にはならず、美容整形を併用することでバランスを整える必要があります。

ガミースマイルの場合

ガミースマイルとは、笑ったときに歯ぐきが大きく見える状態を指します。

ガミースマイルが原因で口元が前に出て見える場合、矯正治療だけでは完全に改善するのが難しいことがあります。

原因が軽度であれば、歯列矯正によって歯の位置を調整することで改善可能です。しかし、重度の場合は歯茎を切除するなどの外科的な処置が必要になることがあります。

アデノイド顔貌の場合

アデノイド顔貌とは、鼻の奥にある「アデノイド(咽頭扁桃)」が肥大することで、顎の成長に影響を及ぼし、特徴的な顔つきになる状態を指します。

特に、次のような特徴を持つ場合は、アデノイド顔貌の可能性が高いです。

アデノイド顔貌の特徴
  • 顎が後退している(下顎後退)
    →横から見た時にフェイスラインがはっきりせず、首との境目が分かりにくい

  • 鼻が低く見える
    →相対的に鼻が小さく見える

  • 口元が前に突出(口ゴボ)
    →唇が前に出ているため、Eラインからはみ出る

このようなアデノイドが関係する場合は、下あごを前に出したり、上あごを後ろに下げたりする外科手術をしないと横顔のラインが整いません。

また、口呼吸から鼻呼吸に治したり、重度の場合だとアデノイドの切除手術が必要になったりもします。

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口ゴボのタイプ4種類と治療方法

口ゴボにはさまざまなタイプがあり、原因によって適切な治療方法が異なります。

ここでは、代表的な4つの口ゴボタイプと、それぞれの特徴・治療方法について解説します。

【A. 出っ歯タイプ】歯の生え方が原因なら歯科矯正で治療可能

(画像)

このタイプの口ゴボは、ワイヤー矯正やマウスピース矯正(インビザライン)などで前歯を後ろに移動させることで改善できます。

歯のスペースが足りない場合は、抜歯矯正が必要になることもあります。

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【B. 上下顎前突タイプ】歯の生え方が原因なら歯科矯正で治療可能

(画像)

このタイプは、上の前歯だけでなく、下の前歯も前方に傾いているため、口元全体が前に突出して見えるのが特徴です。

歯の生え方が原因の場合、矯正治療によって前歯を後ろに移動させることで改善できます。上下顎のスペースが足りない場合は、抜歯矯正が必要になることもあります。

【C.下顎が小さいタイプ】アデノイド顔貌。外科手術が必要

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このタイプの口ゴボは、下顎の成長が不十分なため、相対的に上顎が前に出て見えることが原因です。特に、幼少期に口呼吸が習慣化していた人に多く見られます。

軽度の場合は矯正治療である程度改善できることもありますが、顎の骨格が原因である場合は、外科矯正(顎の手術)が必要になります。

さらに、口呼吸の改善のために、耳鼻咽喉科でアデノイド切除手術を検討することもあります。

【D. 鼻が相対的に低い・唇が分厚いタイプ】美容整形での治療が一般的

(画像)

このタイプの口ゴボは、歯や顎の位置ではなく、顔のパーツのバランスによって口元が強調されて見えるものです。

特に、鼻が低い、唇が厚いといった特徴があると、相対的に口ゴボのように見えてしまうことがあります。

このタイプの口ゴボは、歯列矯正では改善できないため、美容整形による治療が一般的です。

自分の口ゴボが矯正で治るタイプか相談してみよう

ここまで紹介した口ゴボのタイプはあくまでも目安です。

自分の口ゴボが矯正で治るタイプなのか、治らないタイプなのかを知るには、まずは歯科医院に相談に行ってみることをおすすめします。

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矯正で口ゴボを治す場合の費用や期間は?【種類別に比較】

口ゴボを矯正で治療する場合、矯正の種類によって費用や治療期間が異なります。

そのため、事前にどの程度の費用がかかるのか、どのくらいの期間が必要なのかを把握しておくことが大切です。

ここでは、矯正の抜歯・検査費用や、矯正後の保定期間について詳しく解説します。

矯正の抜歯や検査にかかる費用

矯正治療を開始する前には、検査や診断が必要です。また、歯を後ろに下げるために抜歯が必要になるケースも多く、その場合はさらに費用がかかります。

矯正前の検査費用
  • 初診・カウンセリング:無料~5,000円程度

  • 精密検査・診断料(レントゲン撮影・歯型採取など):30,000円~60,000円

抜歯が必要な場合の費用
  • 矯正用抜歯(1本あたり):5,000円~10,000円

  • 親知らずの抜歯(必要な場合):10,000円~30,000円(※難易度により変動)

矯正治療の費用は、方法によって大きく異なります。

矯正方法

費用相場

治療期間

ワイヤー矯正(表側)

全体矯正:60万〜130万円
部分矯正:30万〜60万円

全体矯正:1〜3年程度
部分矯正:2ヶ月〜1年程度

ワイヤー矯正(裏側)

全体矯正:100万〜170万円
部分矯正:40万〜70万円

全体矯正:2〜3年程度
部分矯正:5ヶ月〜1年程度

ハーフリンガル矯正

全体矯正:80万〜150万円
部分矯正:35万〜65万円

全体矯正:2〜3年程度
部分矯正:5ヶ月〜1年程度

マウスピース矯正(インビザライン)

全体矯正:60万〜100万円
部分矯正:30万〜40万円

全体矯正:1〜3年程度
部分矯正:2ヶ月〜1年程度

そして、これらの費用に加え、矯正期間中は定期的な通院が必要になります。通院頻度や詳細な費用はクリニックによって異なりますが、だいたい1ヶ月に1回に5,000円程度かかることが多いです。

矯正後の保定にかかる期間

矯正が終わった後、歯の位置が元に戻らないようにするための「保定期間」が必要になります。

保定を怠ると、後戻りして口ゴボが再発する可能性があるため、しっかりと期間を守ることが大切です。

リテーナーの種類

特徴

費用

マウスピース型

透明なマウスピースを歯に装着して使用する

1万〜2万円

プレート型

ワイヤーで歯を囲み、裏側をプラスチックで支えるリテーナー

2万〜6万円

ワイヤー型

前歯の裏側にワイヤーを固定して使用する

2万〜6万円

さらに、保定期間中も定期的に歯科医院でチェックを受ける必要があります(1回5,000円〜10,000円程度)。

口ゴボについてよくある質問

口ゴボに関しては、多くの人が治療方法や矯正の影響について疑問を持っています。ここでは、口ゴボ治療を考えている方からよく寄せられる質問に回答します。

口ゴボについてよくある質問

口ゴボの治療について、よくある質問を見ていきましょう。

口ゴボは自力で直せる?

結論から言うと、口ゴボを自力で治すことはほぼ不可能です。

一部のSNSやインターネットでは、「舌トレーニング」や「マッサージ」、「口周りの筋トレ」などによって口ゴボが改善するという情報が見られます。

しかし、これは一時的に口元の筋肉が引き締まることで変化があるように見えるだけであり、長期的な効果は期待できません。

根本的に改善するためには、歯列矯正や外科手術が必要になることが多いため、専門医に相談することをおすすめします。

口ゴボを治した時のビフォーアフターは?

口ゴボ 症例データ

口ゴボを矯正すると、上記のように横顔のEラインが整い、顔の印象が大きく変わることが多いです。

矯正の種類や口ゴボの程度によって、変化の度合いは異なります。どのくらい変化するかは矯正歯科クリニックで確認するのがおすすめです。

マウスピース矯正で口ゴボは治る?

マウスピース矯正(インビザラインなど)でも、口ゴボが改善できる場合があります。

ただし、治療が可能かどうかは口ゴボの原因によります。

前歯が前に傾いている軽度の出っ歯や、歯並びが原因で口元が出ている場合は、マウスピース矯正によって改善できることがあります。

しかし、骨格が原因で口元が出ている場合や、重度の出っ歯や受け口のケースでは、マウスピース矯正だけでは十分な改善が見込めません。

そのような場合は、ワイヤー矯正や外科手術が必要になることがあります。

マウスピース矯正を検討する際は、歯科医院での診断を受けることが大切です。

マウスピース矯正で口ゴボが悪化するのは本当?

ケースによっては、マウスピース矯正によって口ゴボが悪化することもあります。

マウスピース矯正では、歯を並べるスペースを確保するために前歯を少し前に動かすことがあります。

そのため、もともと骨格の影響で口ゴボの傾向がある人がマウスピース矯正をすると、矯正前よりも口元が突出してしまう可能性があります。

その場合は、抜歯を伴う矯正やワイヤー矯正の方が適しているため、詳しくは矯正歯科での検査をおすすめします。

口ゴボの矯正はほうれい線ができる?

口ゴボの矯正をすると、ほうれい線が目立つことがあります。

特に、抜歯矯正で歯を後ろに下げると、口元のボリュームが減るため、頬の皮膚が余り、ほうれい線が強調されることがあります。

しかし、すべての人にほうれい線ができるわけではありません。

口元の突出が改善されることで顔全体の印象がスッキリし、むしろ若々しく見える場合もあるので、詳しくは担当の歯科医に相談すると良いでしょう。

口ゴボなのに歯並びはいい場合は?

歯並びが整っているのに口ゴボがある場合は、骨格や歯の傾きが原因になっている可能性があります。

例えば、上下の歯並びは綺麗でも、全体的に歯が前に傾いていることで口元が突出して見えることがあります。

また、歯並びではなく上顎の骨が前に出ていることが原因で口ゴボが生じている場合もあります。さらに、鼻が低かったり、唇が厚かったりすると、相対的に口元が出ているように見えることもあります。

このような場合、歯の傾きが原因であれば、抜歯矯正によって歯を後ろに下げることで改善できる可能性があります。

しかし、骨格が原因の場合は外科矯正(顎の手術)が必要になることが多く、顔のバランスの問題であれば美容整形(鼻を高くするなど)を検討する方法もあります。

口ゴボが矯正で治るか確認してみませんか?

自分の口ゴボは矯正で治るのか、美しいEラインを描けるようになるのかを確認するには、実際に歯科医院に相談に行ってみることが大切です。

マウスピース矯正 Oh my teethは、相談・診断が無料です。あなたの口ゴボがマウスピース矯正でどれくらい改善できるのか、精密な3Dシミュレーションで確認できます。

まだ矯正をするかどうか決めていない方も、まずはお気軽に無料診断へお越しください。

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