抜歯後の歯磨きはしないほうがいい?注意すべき点は?気になる疑問に回答
「抜歯後の歯磨きはしないほうがいい?」
「傷口に食べかすが入ったけど、怖くてちゃんと磨けない」
抜歯後の歯磨きにお悩みではありませんか?
抜歯後の傷を早くなおすためには、口腔内を清潔にすることが大切です。しかし、正しい方法でケアしなければ強い痛みを引き起こす「ドライソケット」になる恐れがあります。
そこで本記事では、抜歯後の正しい歯磨きの仕方や注意点をまとめました。「抜歯後はいつから普通に歯磨きできる?」という疑問にも回答しているので、これから抜歯を予定している方も参考にしてください。
木村真由美
Oh my teethでのマウスピース矯正を経て、2021年6月に株式会社Oh my teethにジョイン。マウスピース矯正経験者としてOh my teethのオウンドメディア「歯科矯正ブログ」にて記事を更新中。ミッションは「歯並びに悩むすべての方に歯科矯正の確かな情報をお届けすること」。
目次
抜歯後の歯茎はとてもデリケートで出血しやすい状態です。そのため「いつも通り歯磨きしても問題ないのか」それとも「しないほうがいいのか」と不安に感じる方は多いです。
まずは抜歯当日の歯磨きのポイントを紹介します。
傷口を避ければ抜歯当日から磨いてOK
抜歯当日でも歯磨きはできます。
ただし、抜いた部分に歯ブラシがあたると出血したり痛みが強くなったりすることがあるため、傷口周りのブラッシングは避けてください。傷口から離れた部分はいつも通り磨いて問題ありません。
また、抜歯から2〜3時間ほどはまだ麻酔が効いていますので、その間の歯磨きは避けましょう。感覚が麻痺している状態だと、間違って歯茎を傷つけてしまうリスクがあります。
抜歯当日に歯磨きする場合は、麻酔が完全に切れて感覚が戻ってからにしましょう。
強い痛みを引き起こす「ドライソケット」に注意
ドライソケットとは、抜歯した穴が血液で覆われずに骨が露出してしまった状態のことです。通常は抜歯した穴に血餅(けっぺい)という血の塊ができ、かさぶたのように傷口を保護します。
しかし、血餅ができなかったり取れたりした場合、骨が露出した状態となり激しい痛みを生じます。
ドライソケットになると長ければ1ヶ月ほど痛みが続く場合もあるため、抜歯後に歯磨きをするときは気をつけなければなりません。
抜歯後のドライソケットを防ぐためには、血餅が取れないよう歯磨きやうがいの仕方に注意が必要です。ここからは、抜歯後に歯磨きする際の注意点を3つ紹介します。
①抜歯部分にあたらないように優しく磨く
抜歯部分に歯ブラシがあたると、血餅が取れてしまう可能性があります。
患部にあたらないように、やわらかめの歯ブラシで優しく磨きましょう。抜歯部分の手前の歯は、ヘッドの小さい歯ブラシやタフトブラシを利用すると磨きやすいです。
②過度なうがいは控える
抜歯当日のぶくぶくうがいは極力控えたほうがいいでしょう。抜歯後、血の味が気にな るからといって過度にうがいしてしまうと、固まりはじめた血液を流してしまう可能性があります。
血餅が安定してくる2〜3日の間は、水を口に含んで吐き出す程度にしておきましょう。
③縫合した場合は糸に引っかからないように注意する
抜歯をした後は、傷口を早くなおすために糸で縫合するケースがあります。糸に歯ブラシが引っかかると痛みを感じる場合もあるため注意が必要です。
通常、抜歯から1〜2週間ほどで糸を抜きます。もしすぐに糸が取れた場合は、出血や傷の回復が遅くなる恐れがあります。縫い直しが必要なケースもありますので、速やかにクリニックへ相談しましょう。
最後に抜歯後の歯磨きに関するよくある疑問にお答えします。
歯磨きが怖いときはどうしたらいい?
「傷口が開きそうで歯磨きするのが怖い」という場合は、抜歯当日は無理に磨く必要はありません。ただし、傷のなおりをよくするためには清潔に保つことが大切です。
翌日からは抜歯部分を避けて、できる範囲で丁寧に磨きましょう。少し歯ブラシがあたったぐらいで傷口が開くことは滅多にないので、あまり神経質にならなくても大丈夫です。
歯磨き粉は使用しないほうがいい?
抜歯当日や翌日に歯磨きする際は、歯磨き粉の使用は控えても問題ありません。
なぜなら、歯磨き粉をつけると口をゆすぐ回数が増え、せっかく固まりかけた血餅が洗い流されてしまうリスクがあるからです。歯磨き粉は抜歯後3日目くらいから少量にして使用しましょう。
傷口の穴に入った食べかすはどうやって取る?
食べかすが気になるからといって、無理に歯ブラシや爪楊枝で取ろうとするのは禁物です。抜歯部分を傷つけ、感染の原因になる恐れがあります。軽くゆすぐ程度にとどめておくのがベターです。
傷口が治癒してくると自然に食べかすは排出されるので、放置しておいても問題はありません。どうしても気になる場合は、クリニックで取り除いてもらいましょう。
抜歯後の口臭が気になるときの対処法は?
抜歯後は、以下のような理由から一時的に口臭がきつくなることがあります。
歯の汚れが溜まりやすい
傷口の治癒過程で膿ができる
通常は1〜2週間ほどで自然に解消されますが、気になる場合はノンアルコールのマウスウォッシュを併用すると口臭予防に効果的です。
クリニックによっては、うがい薬が処方されることもあります。うがい薬は傷口周辺の消毒にもなりますので、歯科医師の指示通りに使いましょう。
口臭対策について詳しく知りたい方は以下の記事を読んでみてください。
【今スグ&根本解決まで】最強・口臭対策8選とおすすめケアグッズ
抜歯後の歯磨きで血が出るのは異常ですか?
抜歯後24時間は、血がにじんだり、唾液に血が混ざったりすることはよくあるので心配いりません。異常がなければ出血や痛みは徐々に軽減されていきます。
出血が多いときは、清潔なガーゼを丸めたものを30分ほどしっかり噛んで止血しましょう。これでも出血が止まらず血液で口の中がいっぱいになるような場合は、クリニックへ連絡してください。
抜歯後は、傷口の早期回復や感染予防のために、口腔内を清潔に保つことが大切です。しかし、正しくケアできなければドライソケットになる恐れもあります。
親知らずや歯科矯正前の抜歯後に歯磨きする際は「傷口部分にあたらないこと」「強いうがいはしないこと」に気をつけましょう。もし抜歯から1週間たっても痛みや出血が続いている場合は、クリニックに早めに相談してください。
マウスピース矯正Oh my teethでも、矯正前の抜歯に関する疑問や不安な点を歯科医師に相談できます。無理な勧誘はいたしませんので、お気軽に無料診断へお越しください。